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紫苑 (女性)
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哀しみは身より離れず人の世の愛あるところ添ひて潜める(窪田空穂)/夾竹桃のろわれている人妻の投げかんざしや畳まっくら(寺山修司)
吉井勇、窪田空穂、寺山修司、斎藤史、黒瀬珂瀾、甲村秀雄
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2010年「ナイル短歌工房」加入。
2021年、同結社休刊に伴い、月光の会に移りました。
感じたこと、考えたことを
凝縮したり拡げたりしながら、
自分が選び取ったことばで
詠んでいきたいと思います。
スケールの大きな穏やかな歌を
詠むのが苦手ですが、
自分で「これは詠めない」と
カテゴリーを狭めることなく
感性を研いでいきたいと
思っています。
"自分の"ことばとは何だろう。
歌を詠むときいつも考えます。
【好きなうた】に書き切れない
好きな歌。
たそがれの鼻唄よりも薔薇よりも
悪事やさしく身に華やぎぬ(斎藤史)
愛欲に疲れし吾のさらし首を
鏡に見つつ髪切られをり(黒瀬珂瀾)
血と雨にワイシャツ濡れている無援
ひとりへの愛うつくしくする(岸上大作)
太陽に酔いしばかりに
アルチュール・ランボー日傘
おれの不条理(福島泰樹)
弾丸の形をしたる口紅の
くれなゐにして愛(かな)しき玩具
(甲村秀雄)