うたの一覧
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山本克夫
彗星のようにあらわれてはきえてゆくかなしい歌があったこと
3
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トーヤ
いつもより静かな朝の県道でまだまだ世間は休みだと知る
3
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トーヤ
海苔巻きになるよう布団にくるまれて忘れてたのは枕買うこと
2
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庭鳥
人まばら始発電車の赤シート休みボケ乗せ都心突っ込む
7
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あひる
公園を三箇所制霸し揚々と犬らは散歩より凱旋す
2
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あひる
散歩とは飼ひ主從へ走ること前行く犬ら背中で語れり
2
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みなみぐち
雨の日を泣いてもいい日と決めたなら無地で深紅のパラソルを買う
8
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卯月
十歳で「あたしはドレイ」と定義したこの母よりは幸せであれ
1
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詠み人知らず
月凍る冴え冴え渡る冬をゆけ静寂が闇に流れ出すころ
6
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向日葵
深夜から始まる電話は近況と思い出話で朝を迎える
3
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笑能子
ばたばたと屠蘇を抜く手間短縮し一部の日常非情に進む
1
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卯月
愛し子の額にキスし「お母さんですよ」と囁く夜、午前二時
6
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日央
あらたまの春の夜に見し醉ひ夢は閨も分からじ 醉ひに醉ひたり
4
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falcon
ひとの世のとくうつろふをよそにみてあはれこの身のいつもかはらぬ
8
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後藤郁弥
繋がっているのは体だけだって繋がってみて初めて知った
5
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falcon
おみくじを結びし枝にあは雪のはかなく融けて思ひ消えなむ
7
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falcon
山の湯の露天の風は寒けれど影を映してのぼる望月
9
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山桃
そらの色うつろひゆくは常なれど一天存す未来永劫
5
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諏訪真
今一度 言問いただす この国は 汝が領く 物に非ずと
3
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諏訪真
日は隠れ 月も欠けるは 未だ無し 星も落ちれば 何に祈らん
2
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