うたの一覧
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悠々
木の芽萌ゆ天覧山の樹のかげの草を蓐にいだき寝しこと
11
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詠み人知らず
木の芽時草木の新芽が張るゆえにその季節をば春といふらむ
17
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薫智
立場とはできてるからと引き受けるものではなくて近づくために
11
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山本克夫
清流からながれてきたしみいるようなソウメンを掴みそこねる
0
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山本克夫
傷つけてはどうしようもないものが辿り着く深海の成れの果て
3
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山本克夫
また暗くはじまろうとする空模様をだれか青空と換えて下さい
2
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山本克夫
おそらくは暗い隙間にもう一歩踏み込んだ 慣れるのでしょう
0
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山本克夫
温かいココアが温かいままであるように微量の嘘をとかしこむ
0
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螢子
池の面に澱む泡沫かつ消えかつ波に漂ふ春の風ふく
12
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天野
ニートにも専業主婦にもなれやしない猫とふたりっきりの私にゃ
4
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螢子
初めから何もなかったかの如く泡沫と消ゆ君との時間
10
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笑能子
ばたばたと動いている間に時は過ぎ帳簿を捲る指先鈍く
2
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杏子
夜 降りて そのまま 朝の雪景色蝶舞うごとく 屋根に ふわりと
5
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詠み人知らず
目がさめて雨の上がるに思ひ立ち露草撮りに野原に向かふ
17
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薫智
寮長に就任しましてこれからは自分だけではないと戒め
11
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やねうらねこ
焦げ付かぬやうに梅ジャムくつくつと涼しい目をして煮てゐる貴女
4
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やねうらねこ
見えてゐるものだけを見む蛇口よりほとばしる水手のひらに受く
5
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やねうらねこ
もう決めた妥協はしないただ空へ空へと地より離れゆく箱
2
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ケンイチ
床に聞く路面のわだち雨降りの夜さざ波は遠くなりけり
9
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島祝
埃及の砂も敷島花の舞宴は泡立つ金色の夢
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