うたの一覧
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横井 信
欠けてゆく下弦の月に年の瀬のそっと近づく声が聞こえる
12
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虹岡思惟造
ピザ屆くドアを開けるとサンタさん「メリークリスマス!」ちよつと吃驚
3
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くぼたむすぶ
吐く息の白さを追って見上げれば私を照らしているような月
8
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うすべに
吐く息に朝焼けかすむ枝の霜 冬の青空刺すのは木の芽
7
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水無月
「母さんよ」電話の声に目を覚ます墓参りし明くる冬の朝
1
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水無月
暗闇に「留守」の字赤く点滅す恐るおそるに「再生」を押す
4
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うすべに
やさしさは本気にしてていいのかな子供のころの遠い約束
1
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詠み人知らず
見晴るかす天満の宮の社より冬陽湛へて海ゆ白銀
8
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ななかまど
長短の針に役割あることの夫婦が刻む文字盤の悲喜
10
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あゆか
神さまに背負ってもらい休憩しまた明日から歩いていこう
7
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滝川昌之
湯豆腐を残せば翌朝みそ汁に持続可能を知りたる妻の
12
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滝川昌之
初恋に消費期限はありますか同窓会ではまだ疼くけど
4
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830
日曜日かっぱつまんで昼呑みを夜はワインでシュトレンつまむ
1
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広葉樹
北風を六甲おろしと呼ぶ頃にしぼる新酒の汗 寒造り
9
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トウジさん
みな同じ紅色の花芽春を待つ色香を競う秘めた個性で
6
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へし切
爺ちゃんは 只々、祈る孫のこと 早く元気にまた遊ぼうと
8
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夕夏
そしきとしてかけたるしょしんのさだめほうてきこんきょとしてしるべし
1
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夕夏
ちょうさぼもきぼうのとおりあんけーとゆうどうてきなこうもくならべ
2
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夕夏
そうさけんをほうきするけいさつなどむようとおもうすぎたることも
1
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なりあきら
襟立てて 足早に行く 冬の朝 遠い空には ありあけの月
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