うたの一覧
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兎桃
深夜まで仕事続ける吾の背に理詰め来るよと亡き母言へり
6
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恣翁
舟を漕ぐ櫂は 緑を籠むる陰乱して 水を物憂げに搔く
13
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天野まどか
これしきのことと不様に立ち上がりよろけながらも前に進めり
1
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天野まどか
あらあらと零れ落ちたる吾が涙泣くつもりなど無かったはずが
3
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天野まどか
鎖鎌使えば次は槍が来る日々の悩みは尽きること無し
2
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天野まどか
訪う人も無いまま朽ちる廃屋の記憶が揺れる庭のブランコ
6
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祈り花
夫の死を理解出来ぬか朗らかに通夜での義姉に我れ涙する
9
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うすべに
晴れわたり色を濃くするあじさいに 夏の椿の白さまぶしく
7
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空き缶
片恋の記憶不思議と君だけは逢えた記憶が心の底に
1
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空き缶
通勤の道端に咲く栗の花精子の匂いと言われるがはて
3
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滝川昌之
明け方の立ち食い蕎麦で一日を終えてゆく人始まりの人
18
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痴光山
高齢化のタウンの家々終活や 生垣低く 木口並べり
5
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ななかまど
弱き雨肩に優しき柿の葉の青葉は梅雨の前ぶれを知る
13
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トウジさん
捩じ切った溜息ならばそこらじゅうアクアマリンの空濁すほど
4
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へし切
卯の花の散れば惜しみか いもせ鳥 鳴く声聞けば恋ひし妹はも
11
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音蔵 雅秀
週末を息子と過ごす歓びを 社員旅行に奪われにけり
1
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音蔵 雅秀
見も知らぬ 他人とやり取り左右さる 如何に思えど 理解を超える
2
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音蔵 雅秀
待ち受ける 巧みの設計罠コース 風も眈々 ゴルフの試合は
1
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音蔵 雅秀
瞳の奥に 俺が私が宿ること 怖れ戒め生きむとぞ思う
2
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音蔵 雅秀
薄雲の まるで矢のごと 細長く 何を狙いて 誰が放ちし
2
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