うたの一覧
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卯月
優しさにいたたまれずに雪道を衿立て歩く夜の静けさ
4
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卯月
前だけを見つめていたい無理解の迷路の中でもがいていても
6
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卯月
八月の光のしずく降り積もる部屋の隅には本の亡骸
2
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庭鳥
見回せばあの膨らみはお弁当あそこもここも同士なりけり
3
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ありぎりす
目の前の小さな幸に喜びを感じていたい願っていたい
2
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ありぎりす
人生は九回の裏ツーアウト「あきらめるな」と子には教えた
6
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ありぎりす
週末は人のこころを解き放つ大胆にして無防備になる
2
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神谷あを
涙の成分表僕が気づかない悲しみの色抱えてる君
3
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紫苑
糸杉のうねり唇より溢るればそは何いろの音をか結ぶ
8
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四時夫
六才の少女の頃の思い出の中に転がる私の靴下
3
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四時夫
蝶々のゆらめく軌道をスケッチに描きとめてから十日ほど経つ
2
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椿
ねこの森ねこの店ねこが居る知らなかったねこが好きなんて
7
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粕春大君
経巡りて六道照らす日輪の斯界にありて咲ける朝顔
10
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神谷あを
ゆっくりと木の葉を色づかせながら秋風さらう夏の書き置き
1
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詠み人知らず
一錠のクスリが効くまで秋の田のから思い出す百人一首
5
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詠み人知らず
眠れない夜はゆっくりきみのこと思うのもいい 夜風を浴びて
5
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詩月恵
群生のコスモス今日も寂しさを素知らぬ顔でやり過ごしている
5
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のびのび
もっとちゃんと疑っておくべきだったんだ「平気」と笑った声の震えを
17
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葉桜
千の風などにならずにここにいて 会いに来るから これからも、また
14
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恩田ヘヴン
過ぎてゆく季節は果てない世界を巡る入道雲よまた会う日まで
1
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