うたの一覧
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庭鳥
雪消えた路面は尖り通る人追い出すように底冷えさせる
4
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紫苑
道端の斑らの雪はユトリロのぬかるみの生あはれとぞ見ゆ
10
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紫苑
残雪の黒きよごれは醜くもあはれマスカラの滲みにも似て
8
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久哲
大勢の人がひとりと思ってるくせにやさしく傘を避けあう
12
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久哲
曇天の星になるため生まれたか梅の蕾に紅は色濃く
6
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久哲
時計台 秒針のないおまえなら春を急かさず呼んでくれるね
8
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久地宗吾
真夜中の廊下の寒さ外気温じぶんの上に降る雪はない
7
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きりあ
ファンの子がオザケンと呼んでいたのが懐かしい渋谷系の王子様
3
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海鷂魚
そんなにも見つめられたら動けない 心を射貫くあなたの眼差し
2
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山桃
フェロモンを嗅ぎ取る鋤鼻噐失ひてことばでさぐる梅は咲ゐたか
7
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さる
初雪や二の字二の字と下駄の跡二十二年の二月二日よ
15
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篠原
他に埋もれ 「没個性的。」 そう言われそれでも未だ 境目がある
4
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北の民
のっこらと降りゆく白さ眺めつつ清められぬか心の澱を
6
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恋花
彩りがより取り見取り色とりどり傘が咲く坂あかあおきいろ
8
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芳立
二ならびの日に二の歌をくはたてる人やいくたり次は二十日後
4
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芳立
団塊の世代を呪ふ日々ありき二十年経たる吾もかの齢
3
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芳立
雪淡く消え残るあさ告る鳥にはるは望まる涙干ぬれば
4
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山桃
混沌の暗きに置くや梅の鉢香に力あれ花に従ふ
9
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藍鼠
今はもう太郎は眠って久しいが眠らぬ街に雪はふりつむ
15
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藍鼠
もうここに太郎の屋根はないけれどすべての屋根に雪はふりつむ
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