うたの一覧
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恣翁
鑿振るふ木匠の手に 武骨にも 具象せらるる形の記憶
13
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スガカンタロウ
久方に 友に出会いて そのあまり老けにし姿に 声も出ぬなり
3
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スガカンタロウ
若き頃 自慢話に 腹立てど今はホッとす 無難な便り
1
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ことほ(言祝)
孫抱けば走り来たりて順をまつ共に老いゆくいとおしい猫
8
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香林 塔
紅が差す少女の頬のやうな桃ジュレの向かふで永遠になり
1
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詠み人知らず
肌触れぬ 口を開けば 可愛いね 心なき意味 聞かせてほしい
2
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詠み人知らず
もぎたての 大きなトマト 重そうに おぼつかぬ足 弟の笑顔
6
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ことほ(言祝)
断捨離と頑張り物は片付いた心に少し残り物あり
4
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ことほ(言祝)
坂道をそろりそろりと下る身にガンバガンバと蝉のかけ声
3
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へし切
おはようと 笑ふ遺影に声かける 四半の過ぎし吾が日課かな
13
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舞
「もととるぞ!」妻腕まくり ささやかな たまの贅沢 ランチビュッフェへ
3
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び わ
窓を閉めエアコン開始ガムをかむ目をスッキリと今日を迎えて
5
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凌霄花
歳なれば入力よりも出力で知識掘り出す工夫が大事
10
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茂作
送れども削除しやうか迷ふかな 既讀にならないラインのメール
12
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夕夏
せきじゅうじいろはいろいろべつべつのだんたいしゅしちょうかいかいらん
1
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詠み人知らず
良き悪き 運を引き寄せ 丁寧に 透明感の 見事な石よ
4
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ハーコット
給湯器 寿命迎えて身に沁みる スイッチひとつの湯のありがたみ
5
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横井 信
青空の雲を目指して歩いても夏の散歩は日陰を選ぶ
10
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うすべに
あかね雲 竹の影絵もあざやかに劇を演じるこうもりが飛ぶ
5
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艸介
蝉時雨に向かひ六連の弦を弾く 詩人の語るあの夏の日々
3
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