坩堝のお気に入りの歌一覧
KEN
主人無き 玩具のやうな 猫ぢやらし 穗影漫ろの 小路哀しも
12
もっと見る
横井 信
稲穂から首を出してる白鷺のじっと見つめる夏の残像
14
もっと見る
葛城
霧雨に暮れる山辺の灯明かりが人の暮らしの此処にも在りと
10
もっと見る
葛城
まだ青き稲葉の色を押し広げ長月の風の田園を過ぐ
16
もっと見る
へし切
てにをはに 思ひ余るは常なるを 古典を 繙く日一日
15
もっと見る
きくゑ
白猫が両目つぶりて頷けば無を告げられし坂道くだる
8
もっと見る
舞
廃屋の朽ちゆく庭の片隅の薔薇一輪にさし照る夕日
7
もっと見る
へし切
秋きぬと風の音にぞ知らさるる沈む夕日に秋茜かな
17
もっと見る
葛城
雨後の枝に掛け渡されし蜘蛛の巣は雨の水玉連ね輝く
11
もっと見る
朝比奈
灯籠の火色揺らぎて漂えば帰り行く背の陰かとも見え
16
もっと見る
夕桐
千年も樹齡が經てば自ずから 神ぞ宿りし聞き咎むらし
7
もっと見る
へし切
佛前の遺影に 今日も声をかけ 答へ有るがに揺らく線香
16
もっと見る
名鈴
外つ国の 嫁ぎ魂得た 水の精涙の淵の 底無しを知る
2
もっと見る
柊+
心にはひとつ大きな墓があり 時に供える折々の花
14
もっと見る
横井 信
雨あがる月のあかりの足元にそっと流れる秋虫の声
12
もっと見る
灰色猫
葛の葉に埋もれ崩るる古寺に白き狐の幻を見ゆ
12
もっと見る
へし切
奥入瀬の川の流れは瀬をはやみ涼を誘ふか夏は去りゆく
13
もっと見る
滝川昌之
紋様に毒を忍ばせ蛾の翅は人目のごとく魅入られもする
11
もっと見る
横井 信
流れゆく電車の窓の青空をゆっくり見てるひと駅の旅
13
もっと見る
御宿川蝉
夕立の あがりて涼し 盆の宵 櫓太鼓に 星の瞬く
10
もっと見る
<<
1
|
2
|
3
|
4
>>