うたの一覧 (カテゴリー：全カテゴリー 並び替え：新着順)
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兎桃
出で立ちし息子の茶碗棚に置き妻と向へる平生の朝
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己利善慮鬼
鋏痕の懐かしき春果てもなく往くべかんめる空追慕録
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ガビー
浦島の箱を開けたる五十年 教師は若く生徒は老いて
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ガビー
泥濘の僕の三十路に現れた 福寿草だね君という花
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雨夜
ふる地圖を重ねて街の影追へば辰巳の橋に匂ふ波おと
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己利善慮鬼
一枝の桜を手折るその傷が春の全てとなりますように
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うすべに
満開のさくらかすめてすいと翔ぶ 長い旅路の疲れも見せず
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雨夜
受難とふたましひ來すむ果物をつつむ洋菓子は聖き球體
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仙人の弟子
さらさらと木の葉がそよぎ春うらら山櫻愛で笑顏こぼるる
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痴光山
花嵐受くるもゆるりと満開の 枝ごと揺るる八重桜かな
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谷村思亜
薄紅の重なり重なる花の刻 二度見ぬ色よ二度なき色よ
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谷村思亜
幸いを表す色よ桜花 全ての心の故郷の色よ
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谷村思亜
祝福の色であるなり桜花 幸に導く色でありけり
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谷村思亜
薄紅は薄紅色に重なりて やさしきばかり花の一刻
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ななかまど
予報は雨 日記のインクの乾くまで閉じずにおこう独り居の午後
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Chico
毀れむとする はは 暫し抱き留めし 吾が腕へとさくらしべふる
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杜鵑草
大地震を昔語りになし果てじただ見し人のあらざらむ世も
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Chico
遊星に毀れむとする美しさ 暫し留めて桜蕊降る
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Chico
あをによし 奈良の大仏 転瞬に 安達ヶ原の鬼女とはなりぬ
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Chico
ゆく春や 奈良の大仏 転瞬に 胸下に喘ぐ君とはなりぬ
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