うたの一覧
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半格斎
山肌を胡粉の色におおい立つ朝霧のなか、村は目覺めむ
18
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さる
求めてもあなたはどこへ神無月 この呼び声は届きぬるかも
8
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たんぽぽすずめ。
手づかみで鯵の南蛮漬けを食む父に今度は小骨を抜こふ
17
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ふきのとう
夫の背に自転車乗れば風きるを楽しくなりて声あげはしゃぐ
12
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対空
然もあらばあれ太宰愛す別れし女と居て祈る朝餉を
1
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やねうらねこ
鉄棒のよこに昭和を乗せたまま箱形スカイラインが停まる
11
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バター風味
人恋し 温もり求める この心 拠所なく 途方にくれる
4
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薫智
生ききったいつ最期でもいいように悔いなきように今を生ききる
13
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詠み人知らず
テレビにて京都特集花盛り今年もまた秋の訪れを知る
3
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詠み人知らず
初霜に秋の過ぎ去り意識する秋の訪れとは、はて幻か
3
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薫智
アフロヘアポニーテールと同様に触ってみたい衝動がくる
4
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公子
散らかったまんまの部屋で君を待つ理由はたぶん百くらいある
3
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公子
愛されることは時には煩わし翼の軽い片恋は麻薬
2
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きりあ
蒟蒻を手綱につくる母の背が小さく見えて冬が近づく
22
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腕鷹
早秋に押し花にした彼岸花 開花などない悲願花かな
3
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対空
死に抱かれ生まれたるを知れ血に塗れ手繰る遺伝子の糸口
1
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ケンイチ
昔日の心の折り目をなぞられて注文通りの週末予報
6
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詠み人知らず
くしゃくしゃにしても捨てずに持っててね投げてきたって打ち返すから
4
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詠み人知らず
くしゃくしゃにして捨てたのはあの人と見た夕暮れや涙や夢や
6
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ペニーレイン
誰が殺意遅れて届く白秋の珈琲の香に さっきサフラン
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