カテゴリー: その他

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詠み人:

凌霄花

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五月のお月様の綺麗な夜病床で母は言った。
「遺影はこれで…若く見えるでしょ」…
当日の慌ただしさに紛れてあの約束はすっかり失念の底にあった。
「ごめんね最期の約束だったのに…」

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令和四年八月三十一日
五月夜の母の願いもそのままに 遺影はどこか不満げである