挽歌
(14)
吉野 鮎
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台風は過ぎさったものの、残暑は相変わらず厳しい。今宵は十六夜の月が煌々と明るい。虫の声も日毎に増していく。
愛しい人々は皆彼岸に。送り火の煙が、月の光に溶けていく。
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令和元年八月十七日
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