横井 信のお気に入りの歌一覧
音蔵 雅秀
終わりしと 思いしツクツクまだ鳴くや 秋に抗い夏に掻い付く
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び わ
吾が身体八十五年良く動き家内と手取り歩むこの道
8
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舞
雲一つ 無い青空の 寂しさよ アイヌモシリの広き大地に
10
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茂作
哀れなりかくも誇れし向日葵の しをれてのみや捨てられてをり
16
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灰色猫
黄金の蝶が羽ばたくあざやかに涼しき秋の風を生みつつ
15
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夕夏
いつかまたあえるときたいいだきつつあえないのぞみきぼうのひかり
4
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萱斎院
ふきむすぶ露にしをるるとこなつの すがたも知らぬあだごころかな
10
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里香
あの日から 月の青さは 褪めてしまった それでも白く 夜道を照らす
8
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里香
擦り切れた 思い出ばかり 持っていて タラレバばかり キレイなばかりだ
8
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シダ
野の花の揺るれば色の鮮やぎて目にもさやかに見ゆる秋風
10
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トウジさん
君の死は問わず語りや空蝉も秋ともなれば消えゆくものを
9
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滝川昌之
雨用に格下げをした通勤靴くたびれ具合が俺そのものだ
13
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うすべに
葦原の風のささやき聞きながら 帰るつばめに手をふる少女
12
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小林道憲
今日こそは 歌の一首も詠まんとて 仰ぎ見る目に昼月のあり
8
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詠み人知らず
白飯に 塩つけ擦る 手の平に 空気含ませ 握る贅沢
9
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詠み人知らず
侘しさに 深み覚える 珈琲の 器見つめて 秋と夕暮れ
10
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痴光山
墓苑内折々めぐり生活費集むるひとを住持語りぬ
5
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ななかまど
稲の穂は暑さと水に耐えしあと秋のひかりに刈り取られゆく
15
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へし切
懐かしきふたりの日々の想い出を抱えてひとり生きるは辛い
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舞
人をして恋思わせる独り夜はとも寝とやせん鈴虫の声
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