うたの一覧
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繭一路
さめざめと泣く子の部屋の片隅で小首傾げている地球儀
4
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霞草
帰路の夜 ゴンドラに似た 三日月に 乗って進まん あてなき旅へ
2
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なる
のり弁が一番好きといふあなた なんていい人 朝は助かる
3
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色即是空
父を見て 母方の祖父を 見てみれば ともに禿げぬり 我逃げ場無し
2
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巴里笛
大丈夫 私もちょうど 今来たところ 嘯く君の 吐く息は白
6
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樽呑悪戯心
月あかり伸ばした影のその先が焚火のあかり影重ならん
1
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霞草
冬を待つ 唐崎松の 雪吊りや 霞ヶ池に 薄氷かな
2
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紅団扇
好きな物 あんこに渋茶 トロとウニ あなたと共に 旅行に行く朝
1
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紅団扇
天高し 孫の手を引き 好々爺 離すまいぞと 花もみじ
0
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秋ひもの
所有され捨てられていく誰なのか 僕は自分に名前をつける
9
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秋ひもの
街灯が照らす直線 まだ俺に走れといっているのだろうか
8
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秋ひもの
君のその嘘や恐怖や憎しみは俺にはただの勇気に見える
16
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秋ひもの
どこまでも続く青 好きだった夏 警笛が鳴る 警笛が鳴る
7
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秋ひもの
ヤリマンのカナが畑の真ん中で婆ちゃんの手を引いていた夏
19
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秋ひもの
赤ちゃんに笑いかけられない人が嫌いだと言う君が嫌いだ
7
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秋ひもの
君が誰とも寝た理由と僕が童貞だった理由 似ていたから愛
9
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仁 呼
土ものを 温みと好む多けれど 冷滑なれり 白磁觸れなむ
5
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仁 呼
脣が 見つけし マグの小さき缺け 胸の切なさ 戀のほころび
6
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車男
いがみ合う宗派の違いさながらに中途障害者は我らを避ける
3
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タイベリアス
うたた寝にふと横見れば寝むる妻丑三つ時の夜は更けゆく
2
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