西手心黒のお気に入りの歌一覧
さえね
春はかなしきものとはつねにおぼゆれど今年ばかりの春ぞかなしき
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みそ
カロリーを見ているときは カロリーもこちらをじっと見つめてるのだ
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滝川昌之
しみじみと呑んで彼女を偲びたい炙った烏賊でぬる燗すすり
17
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舞
雪原に飢えて一匹痩せ鴉雪へ染まらぬ射干玉の羽
12
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滝川昌之
嫌なニュースばかりが映る居間を出て梅が枝に春の吉を探そう
17
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朝野沙耶
追いかける僕の背中を食べかけのショートケーキが慰めていた
11
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滝川昌之
初セリの大間マグロの一匹が俺の生涯賃金かせぐ
17
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茂作
年ごとに替へる暦はいつしかも あまたとなれり壁の鋲あと
17
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滝川昌之
「またな」だけ次を告げずに去る友の背に遠き日の青春を見る
20
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灰色猫
なにひとつ成すこともなく誰ひとり愛せぬままの星も光れよ
306
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ぜんまい時計
指掴む蝉を起こせば飛び立ちぬ 草も木も無き ビルの壁間に
15
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秋日好
水槽に生きる金魚と観る吾と違いはないと思うこの頃
3
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秋日好
そのままの己に才があるのだと信じる時は疾くも翔けゆく
11
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はなしのぶ゙
秋木立を柔らかな陽の降りたりてわがスニーカーのつまさき温む
10
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杜鵑草
さらぬだに人疎らなる山里に今宵は月もすまぬなりけり
15
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滝川昌之
室外機動いているか独り身の近所の老婦の無事を視る朝
21
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杜鵑草
昔より深く鳴尾の松の木の根に持つ性や常盤なるらむ
12
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只野ハル
凍り付いていた空の悲しみが溶けて流れるような雨が降る
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恣翁
赤々と焦げたる空を 飄々と 風音ばかり弥猛けるなり
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詠み人知らず
まだ先の 見果てぬ夢に 気持ち置き 自分の思考 巡らせる旅
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