コタローのお気に入りの歌一覧
只野ハル
目に見えぬ氷の張れる歩道橋駅へと急ぐ人は俯く
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藤久崇
蟷螂の 香炉に骸を 晒せれば 倶に弔わむ 虫も聖も
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KEN
ぎやうぎやうし 發ちて 虚ろの涸れ野かも 垂り穗の上の 蒼ばかり映ゆ
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詠み人知らず
さ並びて 駒をはなむけ 西国へ 太刀弓とりて 追い退く行かむ
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名鈴
何処かで 常しへなるべし 蝶の舞 思ひ慰むる 君の居ぬ園
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ななかまど
冬の季の風ちかづけばはらはらと公孫樹は掲ぐる黄金の覚悟
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名鈴
冬たちて 綴り刺せてふ きりぎりす 涙いと無く くるるばかりぞ
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さいおん
久方 此日照 如常 明日阻 亦逢南
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滝川昌之
晩鐘に一番星を探したらちゃっかり早出の月に同伴
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茂作
なんの杜 川とも知れぬ反り橋の 朱にも負けず燃ゆる紅葉
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ひげじぃ
資格者といえども些末な我なりき 職に貴賤はあるべきもなく
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横井 信
柔らかな雨は大地を湿らせて秋の刈田に揺れるひこばえ
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へし切
爺ちゃんに お願いあるのと 愛しきよし Lineが繋ぐ 孫との絆
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音弥
裏道の芋畑から声をかけて能弁婆は我を離さず
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ななかまど
飴色に程よくなりし干し柿を天の恵みとただ享くるべし
13
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恣翁
飛ぶ雲の慌ただしきに 一陣の風狂ほしく落ち葉を巻けり
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へし切
何を急く 我が物顔に自転車の 背後に迫る 歩道の怖さよ
13
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ななかまど
空澄みて北へと一機飛ぶひかり仰ぐ彼方にわれを連れ行く
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名鈴
今暫し 留まる秀つ鷹 時来れば 猛かる翼 羽振り去ぬらむ
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茂作
茅葺きの家の圍爐裏に薪を足し 翁が語る芭蕉の旅路
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