ラベンダーのお気に入りの歌一覧
稲千代
夕さればあつき中にも日は入りて浴みたる風もさやけかりけり
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KEN
こすもすは 秋つぶやけど 春の日の 思ひ出に病む 古里の徑
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横井 信
昨日よりひかり増してく上弦の月に照らされ虫の合奏
12
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青き銀椀
虹見ればわれ久しぶり雨跡に夏模様なる語りとも見ゆ
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うすべに
夕暮れに空耳かなと夏祭り 遠く花火の音なつかしむ
8
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山崎ふゆ彦
初めてのお盆の夜半に一人居て闇に鼓動があることを知る
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艸介
今日もまた日照る戸口にせめてもと 打つ切水に映る青さよ
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うすべに
振り絞るみんみんぜみの叫び声 どこ吹く風と夏のうぐいす
8
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葭堂
日傘さし ノンスリーブの 細い肩 振り向く君は 遠い思い出
9
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艸介
恋焦がれ頭を垂れて待ち侘びた 庭木を撫でる久方の喜雨
9
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恣翁
白妙のシャツの袖さへ 青まする木蔭に 紫煙吹かしたりけり
17
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舞
なにと無く妻の名を呼び律義にも「はい」と応える穏やかな夜
10
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みっさん
昼下がり昼寝をしつつ浮かび来る幼き頃の安けき昼寝
5
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KEN
くれなゐの 千入に変へぬ 百日紅 夏惜しみ降る 蝉の時雨を
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詠み人知らず
紡げども 汗が目に入り 進まない 遠く聞こえた 蝉の音もない
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横井 信
ひさびさに袖を通したスーツから思い出してくいつものリズム
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青き銀椀
虫の声 晩夏殘せし夕晩の半月までを語るごとしも
9
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滝川昌之
高くなる空へと立てば半分は初秋の風にちぎれゆく雲
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樟明子
自轉車で美味しいパン屋に行く道は爽やかな風秋色に染む
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ななかまど
熱風にかそけく揺れる秋桜を秋のまなこが柔らかに見る
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