恣翁さん
のうた一覧
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立春に 異土の吾を君思はむも 愁ひの 如何に深きは知るまじ
平成二十四年二月五日
16
苜蓿烽辺 立春に逢ひ 胡蘆河上...
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「やってない」 期待の淡く裏切られ 口笛吹きつつ 淋しく帰る
平成二十四年二月三日
13
ここは昨年8月27日にご紹介し...
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くさる莫れ 魚の一匹釣れずとも 空船満つる 月載せ帰らむ
平成二十四年二月二日
22
夜静かに水寒ふして魚食はず 満...
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勢子蟹の子と味噌 肴に 熱燗を ちびちび遣れば 憂さも晴れけり
平成二十四年二月一日
13
勢子蟹とはズワイガニの雌で、金...
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文机の花瓶に挿して 密やかに 香り混じれる 梅と水仙
平成二十四年一月三十一日
23
小閤沈々として 静夜長し 微明...
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頂の白く曇れば 条をなし 羽毛の雪ぞ 吹き下りにける
平成二十四年一月三十日
17
昨夕、東京に戻る時にもちらつい...
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文机の書こそ 展く能はざれ 頬杖で 降る雪に見入れば
平成二十四年一月二十九日
19
朝起きて、屋根に雪が積もってい...
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自堕落な起臥に ふやけし脳だに 何時か知るべき 苦き思ひを
平成二十四年一月二十八日
13
ぐーたらな毎日に慣れきってしま...
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霧雨の 街をかなしく 籠めぬがに 冷たき悲哀 胸に満ちけり
平成二十四年一月二十七日
16
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世事に慣れ 純真なりし童心は 辿る夢路に甦るのみ
平成二十四年一月二十六日
22
少年の哀楽 人に過ぎ 歌泣端無...
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御通しの 雲子の甘さに 食堂の 鱈汁の味 甦りけり
平成二十四年一月二十五日
11
雲子とは、京都辺りでの鱈の白子...
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紅き実を 埋めらるなり 藪柑子 幽かに響く 雪の音かも
平成二十四年一月二十四日
12
昨夜、雪に埋もれる藪柑子を想像...
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紛々と 降り頻りたる初雪は 烟立てたる 川面に消ゆ
平成二十四年一月二十日
21
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久里浜の蛸を肴に 吟醸の 馥郁たるを 味はへるかな
平成二十四年一月十九日
17
蛸といえば明石が有名ですが、関...
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飲み潰れ 夜更けに目覚め 老鶴の 鋭き声に 山月高し
平成二十四年一月十八日
22
山酒 香を吹いて 小槽より出で ...
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富士山を 彼方に望む 貨物船 運河進めり 陸往くごとく
平成二十四年一月十七日
13
干潮時の干潟から、江戸川運河を...
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目標の頁まで読み 炉を掻けば 埋み火在るに 更に続けつ
平成二十四年一月十六日
29
人静かに 寒閨 月 廊に転ず ...
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枝の雪 千々に落として 愛でたるか 鴉飛び立ち ねぐらを目指す
平成二十四年一月十五日
13
南谿得雪真無値 走馬来看及未消...
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喧しき 庭に下りたる 寒雀 忽然去りて 後に声無し
平成二十四年一月十四日
15
百千の寒雀 空庭に下り 梅...
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濁酒の 緑の泡に そそられて 今宵の雪に 一献遣らむ
平成二十四年一月十三日
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緑蟻 新醅の酒 紅泥 小火...
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