滝川昌之のお気に入りの歌一覧
たまゆら
秋野原 吹く風の姿 見えねども なびく銀穂に 在り様を知る
6
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うすべに
恍惚の妻の手をひく老人の 黒いリュックにしかまろ揺れる
8
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詠み人知らず
シャボン玉 屋根まで飛ばず 弾けずに 夢の詰まった 儚き音もなく
3
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ながさき
過去世に 十万憶の み仏を 供養されたる 福運の人
9
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ななかまど
シナリオのごと日はのぼり日はしずむあわいに哀と歓はさみつつ
10
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名鈴
幾許立ちし 藻塩の煙 今は無く ただ山川の 水の行き過ぐ
12
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へし切
秋の夜をこころ閑かに眺めふる闇のしじまに雨音をきく
14
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恣翁
テーブルにこぼれたる火酒 くちなはに似て 我が前へ這ひ寄らむとす
9
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ひげじぃ
白みゆく空を仰がば早天のビルの谷間に「今日」の生まるる
11
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び わ
息子等の想像越えた努力にて僅かに営業戻りつつあり
6
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詠み人知らず
小雨降り ベルの音に 走るドア 傘が折れるほど 抱きしめた夜
6
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詠み人知らず
雨の日に まとわりついて 離さない 寂しさ埋める 彼にベタベタ
6
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茂作
かずかずの犯せし罪を見破りて 怒りの仁王吾を見下ろす
12
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横井 信
動き出す列車の音のこだまする雨の気配のたれ込めた雲
10
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波端
東雲のあけに薄霧る濁り江の暴風にみさご鳴くなり
4
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へし切
秋さびて 利休鼠の夕しぐれ 心の秋の侘びしかりけり
11
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萱斎院
山里のけぶりも絶えぬはぎの花 思ひわびぬるあきの夜の雨
7
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うすべに
虫の音も絶えるさむさの秋おくる 最後の萩を散らすあまだれ
7
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ななかまど
煙草もち副流煙の煙を吐くエスエルのあと歩くようなり
6
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雨夜
古皿にかちりと結晶とめし夜 曠野にたてる淡き避難所
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