佐々一竹のお気に入りの歌一覧
紫苑
気づまりな沈黙に耐へかぬるがにグラスの氷からりとまろぶ
13
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ねこめ
泣いたってどうにもなんないことがあり定型文のような早朝
15
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はな
少年の夢を語った夜きみは生春巻きとわたしを食らう
11
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光源氏
降る雪はむなしき空に迷ひ散り涙帯びたる月をながめり
17
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芳立
あしたには消えゆくものとしら雪のふるい童話にまだ眠る君
18
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紫苑
夕映えに還らな敗残の頬を寄せつつ小さき死を生きをりぬ
6
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市川ありさ
柔らかな枕に頬を押し付けて想いひとつを噛み殺す夜
15
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みやこうまし
雪降らず冬の化粧もままならぬ京の洛趣は春待つのみや
17
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ふきのとう
対岸にかもめ群れ飛ぶ如月の海荒るるも春遠からじ
13
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紫苑
九時からは小暗きバーの一隅に音を遊んで在処をなくす
8
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聴雨
ひとひらの花びら落ちてゆくやうに記憶失ふ人の愛しさ
18
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紫苑
つねならぬもの息づけり消し灰を蝶ともまがふ薄明の淵
13
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まるたまる
音の無き稲妻もあり一瞬の幻の如恋心とは
13
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紫草
父の弧のあぐらをさまり見上ぐれば額に大きな掌の來る
9
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庭鳥
群れ離れしきりに潛る子鴨らがお濠にまろき水紋を描く
18
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弥生御前
正論が聞きたいんじゃないただ同じ速度で歩いて欲しかっただけ
13
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只野ハル
予報にない雨が予想どおりの結末に降る夜に背を向けて
4
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聴雨
花びらにたしかに結ぶ露ひとつこぼるる如し恋ごころとは
13
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七色コイン
寂しさも哀しみもみな包み込み列車は何処に行くのだろうか。
18
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悠々
果てもなき地平の闇をひた走る無蓋列車は命はこびぬ
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