横井 信のお気に入りの歌一覧
日暮
寝る吾子のほそやか御髪かきなでて詫つつめけば眼がほとる
9
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ななかまど
幾度かの苦しみ堪えし妻の眼に術後の夕星あらたに光る
17
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南美帆
発熱と頭痛で寝込む平日は申し訳なく冷や汗をかく
5
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滝川昌之
ペリカンの嘴ごとき百合つぼみ開いて魅せて飲み込む人の目
15
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スヌーピー
初物のスイカほおばり美味しいと語る母は今までのまま
4
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日々草
花よりも美しい葉のふりをして道ばたに咲くあじさいの青
5
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うすべに
ささゆりの強いかおりに立ちすくむ 雨音しめやか神さまの庭
10
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松本直哉
ほたる見にゆきませうよとさそひ来る洗ひ髪よりしづく垂りつつ
7
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積 緋露雪
一振りの刃の如く煌めきて水面に映える釣らるる鮎は
5
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かを3
射貫くよな大輪の赤川底にすっくと立てりカンナ逞し
5
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萱斎院
かたこひのこゑもよがれてほととぎす 袖のほたるを見る人もなし
7
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ののの町子
庭先でじゃんけんぽんよあいこでしょ始まるブランコ争奪戦
6
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うすべに
せせらぎに笹の雨音 風やんでほたるを追った遠い夢の夜
9
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滝川昌之
六月の雨を見上げて動けない軒下の濡れた犬の臭い
16
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痴光山
つゆの花菖蒲園けさの白き花このうつそみに無垢の息づく
5
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ななかまど
梅雨寒の風のそよぎに躊躇いて夢の中なる朝顔の花
14
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へし切
面影が四葩の花に思ひ出づ 今も昔の長谷のあぢさゐ
15
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大獏
イベントには参加しない君だから記念ではない特別な日々
5
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ののの町子
珈琲にぽちゃんと落とした一滴を隠せるほどに強くはないし
7
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舞
静やかに酌む苦酒のコップ持つ父に似てくる手つきその背な
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