恣翁のお気に入りの歌一覧
詠み人知らず
闘いに赴く者を送り出すその瞬間を共有させて
1
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詠み人知らず
くろねこが毛皮を脱いでたたむ夜ほしのさいごのひとかけがふる
2
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笑能子
共感は相手思いつ致すもの仮想理想の押し付けでなく
1
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ゆうくん
昇る花 咲かせて細き にが瓜は 我が家の風を 南国に染め
3
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詠み人知らず
凡夫たれ恥じることなく汗をかけこの世の底で陽を浴び尽くせ
6
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芳立
ロボットの修理のごとくかなしみに心のケアを派遣すといふ
7
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紫苑
疾むほどにひとひら落つる紫の花あるままに日の暮れにけり
13
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浅草大将
するすみに鞍置きかけて悔いはなし我が屍を越えていけ月
10
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ちょうのすけ
ゆらゆらとあなたの海に漂ひて 夜明けを憾む船の上にて
1
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紫苑
行き暮れて想ひほたるの道しるべ汝が笹舟の楫もたぬゆゑ
4
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ふきのとう
くちなしの甘き香りに魅せられてま白き花を黒髪に挿す
11
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透子
夕立の降り初めのしずく落つ前にとどく遙けき遠雷の歌
2
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紅桜
網膜に映るアナタは上を向き顔にはいつも笑顔浮かべて
2
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まるたまる
薄物に母が宿っているようで今年も大事に箪笥から出す
5
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葵の助
本当は不器用臆病泣き虫な私の腕で子が安らいで
5
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東雲の月
葉を返し髪揺らし行く絹引きの風碧々と夏に至れる
3
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詠み人知らず
故郷の街燈の下てんてんと 蹲つてるわたしのおとうと
3
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葵の助
蹴り上げたサッカーボールは青の中消えて光を噛んで戻った
4
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狭霧
打ち水の門に涼しき風たてば家苞の百合の香ぞたちまさる
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詠み人知らず
私より幼く小さかったのにこんな大人になったのか君
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