恣翁のお気に入りの歌一覧
もなca
やはらかなすみれ色して染まりゆく夕暮れの空も春粧ひて
9
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詠み人知らず
依存する我を治癒する薬なく断酒の次に聖書を捨てる
6
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横雲
君がためたおれる枝に春の芽のかくも優しく陽に揺るるかな
14
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工藤吉生
いつだって笑っているがその中に「空気読めよ」のニュアンスもある
7
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悠々
歌を詠む力は歌を讀む力佳き歌を讀み佳き歌を詠め
16
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悠々
ヘタクソな歌の眞意を讀み解ゐて拍手くれしは翁と七生
7
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悠々
ほしいまま色をむさぼり枯れ果てて翁見上げし花の雲かな
12
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ふきのとう
代替のケータイは我になじまず手持ちぶさたにポケットから出す
9
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もなca
亡き父の好みし薔薇はいっせいに空に向かいて若芽伸ばしおり
7
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半格斎
み渡せど雪野が原に花影のなきぞ哀しきにび色の空
17
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舞
味噌の濃いも薄いもカミさんの味に馴らされ早幾年か
13
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艶羽
妄念を 振捨てるべく 只管に 打つ砂袋 残る身の痣
2
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山本左足
しあわせになりたい決して宗教やクスリや愛に頼りはせずに
5
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笑能子
切れ切れの言葉をそっと貼りあわせ思いを静かに撚り合わせては
4
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元円
ほろ酔いで初めて触れた君の手の温もり伝わる花冷えの夜
5
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しづく
いろづいた蕾がいまにほどけそう春のほうからきた淡い風
9
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浅草大将
朝ぼらけ霞がうらをゆく舟もはるはほのかに見え隠れつつ
19
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聴雨
春の陽に咲きこぼれたる花に似て受ける手のなきわが思ひかな
13
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詠み人知らず
たれパジャマ君はシャコシャコ歯を磨く いい日だったね もう眠ろうか
14
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環
蟹の爪ひからびてゐる海岸に薄墨色の雲を数ふる
5
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