滝川昌之のお気に入りの歌一覧
横井 信
堤防の草の葉の音心地よく舞い上がり鳴くケリを見上げた
6
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幸子
初夏の街のにぎわい遠のいて吸い込まれゆく紫陽花の青に
16
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詠み人知らず
吉備の宮鎮座まします鯉山行く木漏れ日深く凛と神々し
6
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千映
爽やかな涙ぽろぽろ出る弔辞秀樹と五郎の愛伝わりて
6
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詠み人知らず
紅薔薇も墜つるや椿の如く落つ 今コンコルドいかが聞えむ
5
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詠み人知らず
いざ鎌倉 ひづめの音に掻き消され 今や苔むす切り通し馳せ参ず
4
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藍子
真夏日に額の汗を拭っては庭一面の草を抜き取る
12
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詠み人知らず
この時に作者は何を意図したかそんなの私がいちばん知らない
4
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聴雨
愛犬の雨もあられもなき姿曇れるけふのしのぎやすさよ
8
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煩悩
一樹のみ傾いている幹を見る脳裏によぎるゼロ・グラビティ
5
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舞
札幌の街ゆく人は颯爽と五月晴れなる澄む空の下
6
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あさみゆき
学び舎の 考える葦達は 伸びんとす 明るく 美しく 逞しく
3
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び わ
甘草もアマリリスとやゼラニュウム雨風に堪え姿勢崩さず
4
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貧屋乳子
かはずなく あまい匂ひの やまぬよに かすむ心と 君がうつらむ
6
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詠み人知らず
勝てずとも負け残れたら 足を地につけてられたら 恩の字だもの
12
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詠み人知らず
座敷なら遠慮するわと背を向ける 靴が脱げないただそれだけで
6
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恣翁
海の音の轟く浜に 立ち寄れば ハマナスの紅 足下に見ゆ
21
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葱りんと
面倒と 思うべからず 皆そう 伝染するなら 楽しい気持ち
9
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児島白汀
山々は緑色濃く照り映えて 鶯鳴きて夏は来たれり
6
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己利善慮鬼
守れない約束ばかり積み上げるもうすぐ空に届いてしまう
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