御宿川蝉のお気に入りの歌一覧
舞
花のさき木々の芽のさき凝りして音なくおちる銀の春雨
6
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つばす
月照らす花散る舞台誰もない 五感をとげば敦盛聞こゆ
5
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芳立
春風は吹くにあらざり道ゆきの君がまとへる光ひと群れ
6
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葛城
しじま滿つ朝の山影そこここに 冴えざえ聞こゆ鶯の 聲
12
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へし切
春雨ににほへる色のまさりけり籬に咲ける山吹の花
19
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あぶく
ぽつぽつと無口な父の問いかけの言葉をつなぐ遠き雨音
15
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KEN
流されて 何の縁か この岸邊 細石に咲く あぶら菜の花
11
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へし切
藤波の思ひまつわる面影にわびて来鳴かむ山ほととぎす
13
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トウジさん
よも訪づるや千重波頻の家鳴りから黄泉は八重八重思ひ寝す
5
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KEN
遲霜に 耐へて黄金の 木五倍子咲き 撓む千手に 笑みの滴る
13
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松本直哉
かなしみとうれひのちがひ説く君のうつむきがちの白き横顔
8
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雨夜
忘らるる庚申塔に依る菫 一夜百年咲きそひたるや
11
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名鈴
松が枝を 頼みてかかる 藤の蔓 幾年経とも もて離るまじ
11
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雨夜
さかしまに眞木の映ろふ眞澄鏡たへなる水を搖らす風吹く
8
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草木藍
ほの香る蕗を茹でれば鮮やかな翡翠となりて春の広がる
10
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舞
咲き散るともう葉桜と北南つぼみ色付くサッポロの街
10
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河のほとり
ゆくへなき風にこたへて立ちかへりほのぼのなびく藤波の花
13
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詩月恵
よく食べてよく寝ていますか 今日もまたあなたに続く空を見上げる
6
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横井 信
若草を軽く揺すって来る夜の琥珀色した大地のかおり
11
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柊+
手枕に香る黒髪小夜更けて 和音になれぬ音符が二つ
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