夏深のお気に入りの歌一覧
恣翁
客帰り ひっそりしぬる座敷にぞ 海鳴りの音 今し聞こゆる
16
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ささき
新刊の表紙の女と目が合って 手荒く恋に蹴り落とされた
4
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舞
太古から いざなう声は蛙らの うねりて響く 闇の底から
7
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バジル
今晩は夜分に恐れ入りますと昭和の恋の電話の関所
18
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滝川昌之
チューリップ覗いてみれば戯れの丸花蜂がパウダーまみれ
15
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舞
その背には羽のかわりに新しいランドセル揺れ新一年生
7
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茂作
妻が買ふ赤い莓の不揃ひで 殘り二つの小さきを食ふ
13
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舞
標識の道ゆく果ての街にこそダンジョン有ると少年の夢
2
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滝川昌之
年に二度 吸わぬ煙草に 火をつけて 吸い口石に 向ける彼岸か
16
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滝川昌之
レシートを残りわずかと縁取るは花の命のごと桜色
12
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水仙
たちまちに列車春野を貫きて菜の花のみぞ殘す眼裏
9
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もなこもち
アパートのどこかの部屋に住む人のくしゃみが聞こえる春の夜かな
9
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矢車菊
覚えたての平仮名のごとやはらかきさくらあつめて子とわらべうた
12
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猫谷しゅう
窓という窓が朝日を吸い込んで始発電車はひかりに満ちる
10
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横井 信
堤防のコンクリートの割れ目から春の雨待つ小さな土筆
13
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猫谷しゅう
満月をつかまえたくてベランダでコーヒーカップの水面にうつす
13
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滝川昌之
残雪か霞か白き春の富士 見定めぬとも山は春なり
14
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舞
熊送る祭りのはじめ告ぐ声か豊平の川海猫のなく
8
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飛和
舞い落ちた花びらひとつ肩に乗せあなたは春の運び手になる
11
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猫谷しゅう
振り返る雑踏にいるはずのないあなたと同じ香りがひかる
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