詠み人知らずのお気に入りの歌一覧
紫苑
おにがみのあぎとをひらく昼下がりしをるる雄花こそかなしけれ
7
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紫苑
アパルトマンゆたまごの焦げる匂ひして巴里のあしたの靄うすれゆく
9
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五穀米
敬老の日の赤飯をふたりして食べる父母恙無くあれ
13
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真山千展
別れるか死に別れるかどちらかに向かってふたり歩み始める
13
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緋色
行いのすべてが僕の波となる 一際ぬるい背水を汲む
3
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善田真琴
ひらがなでやさしくばかといはれたしこひじぬかるむあめあがるそら
10
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紫苑
もみぢ葉の澱みにまはる傷つきしレコードはひとつ節をくりかへす
10
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五穀米
始まりはトランペットの高き音ガブリエルしばし喇叭を吹くな
3
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詠み人知らず
内に棲む獣の俺の塊の 背を撫でながら焼酎を割る
14
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恣翁
主の家は 苔生す軒ゆ北斗見え 風吹く寝屋に せせらぎ響く
17
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紫苑
四季咲きの花ゆめみつつ緑の手もちたる人の夏をやすまず
5
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聴雨
まだ眠る淡き花野にひとりきてこぼるる玻璃の一言を待つ
12
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芳立
たはむれに膝にのせれば踊り子の軽いからだが枷となる夜
6
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只野ハル
瘡蓋を剥がす度に血が滲む治らない傷みたいな記憶
10
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紫草
あきらめた恋ほど内に残りたる蔓のような静かな茂り
14
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詠み人知らず
軒下にいろなき風が揺らす札シタノハタケニオリマスケンジ
4
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紫草
わが内に飼い馴染みたる隗々を解き放ちゆく白い月の夜
14
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蕗子
束の間に林檎は梨と並びおりあなたにお嫁のくる季節まで
5
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紫苑
我ならぬこゑ耳をうつまなうらにかなしき野火のひろがれるとき
11
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五穀米
善きひとの遺影を戴きアルバムに何枚も貼るその年の冬
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