夏緒のお気に入りの歌一覧
工藤吉生
噛む加減知ってる猫を 傷つける言葉の深さ知らないで抱く
25
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紫草
義母の棲む孤独の洞の瑠璃色を夜ごと訪ねし客人のあり
21
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エズミ
神様がひとり調光室にいて夢の終わりを告げる暗転
20
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沼尻つた子
濁点の湿った重さ さびしいをさみしいに変えて返信をした
31
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芳立
乙女らのさかり近しや梅雨晴れの光あつむる白きブラウス
13
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高島津 諦
生きづらい子だと言われて怠惰さを繊細さだと履き違えてた
2
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きさ
三つ葉踏み潰して探すくらいなら四つ葉のクローバーなんていらない
3
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たつかわ梨凰
天上の海にはいかなる魚の棲む鱗の如き窓の雨粒
32
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夏嶋 真子
菜の花をフラスコに挿せば理科室はかがやきはじめるひかりの器
18
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澤部もりか
しにたい、と口に出してはシャボン玉壊れるような心地たのしむ
20
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三沢左右
真夏の夜マナーモードの携帯に明るい声で残る伝言
22
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沙羅
雨粒の落ちる速度で歩き出す道はかがやく君に向かって
21
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さとうはな
朝まだき木々に残れる雨粒のひとつぶごとに凍える宇宙
43
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きさ
甘酸っぱいカルピスソーダは今はもう甘さを抜いてちょうどよい味
4
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詠み人知らず
水槽の底へ底へ沈む二匹 二酸化炭素濃くなってゆく
3
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ライテウ
さびしくて発光体になる夜かもっとスピード出して走れよ
6
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れい
春風に背中を押され地球から飛び出すくらいブランコを漕ぐ
8
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ひの
最小の単位で夏がここにある歯をプチトマトに立てる瞬間
54
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じゃこ
わたし今しあわせすぎてお隣のお庭にできた柿もとらない
53
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飯田彩乃
「願わくばあなたがほしい」間をあけてそっと付け足す「生死は問わず」
31
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