さとうはなのお気に入りの歌一覧
聴雨
回廊のたもとに落ちし彩れるいろは楓のくれなゐ深し
9
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芳立
池の面は結ぼれながらまだ梅も飾らぬ髪を君やとくらむ
18
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聴雨
暗闇にかすかに見ゆる淡雪の白さにも似た募らぬ思ひ
16
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狭霧
霞たつ都を遥か隔てつつ昨日も今日も雪のふる里
16
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芳立
ありあけの月みぬころもしろたへの雪は思はぬ袖にふるかな
17
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狭霧
心だに絶へず通はば雪閉ざし埋もるるともなどや憂からむ
9
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詠み人知らず
春のそらささがにかくる糸に置くいのちなるかなその玉水の
16
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詠み人知らず
久方の日も照りたらふ葦むらに色差しそむるかはせみのこゑ
9
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浅草大将
眠らへで冬の嵐を聞く窓にまだひびき来ぬあかつきの鐘
14
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たえなかすず
いつの日か忘れゆくのね熱病に罹ったことも迷ったことも
4
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詩月恵
またひとつ年を重ねた朝に降る雪の匂いにあなたを想う
11
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飯田彩乃
手品師の顔を思い出そうとして思い出せずに春のあわゆき
6
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舞
乗り合わす見知らぬ君の香を感じ名も問えずして永久(とわ)に別れる
10
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夏嶋 真子
哀しみに抗うように冬冷えの背中に凛と水仙を挿す
7
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狭霧
万物を照らし育む陽の光まずは雪解の有り難きかな
5
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狭霧
辻が花 茶屋辻 雪輪 万寿菊 御所解 桧垣 観世水 梅
9
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舞
進むべき 明かりを探し 見上げれば 月頼りなく ビルに入りゆく
8
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浅草大将
群雲の過ぎゆく時の速くとも我が身は空に流さるるまじ
14
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三沢左右
寒けさに砂粒さへも震ひたり子の三時の狭き路地裏
14
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舞
方形に切られた空を人は見ずビルの谷間に朝日照らすも
5
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