滝川昌之のお気に入りの歌一覧
千映
薄ら寒い梅雨特有のみちのくで爺婆三人ストーブ嬉し
9
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へし切
昔から 便りないのは良い知らせ Line が語る無言の既読
19
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藍子
半袖の白き肌まだ眩しくて夏めく日々に小麦色待つ
20
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詠み人知らず
梅雨寒に重ねし衣脱ぎ捨てて 阿修羅のごとく草と戯れ
13
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可不可
泣かないし笑はないし無口だし 陰口から徒名へ 私マネキン
6
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煩悩
埋め立てゴミとなった東京タワーを丸めるためゴジラへのオファー
7
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詠み人知らず
かじれない毒色林檎の絵画だと作風判じて貰ったキャンパス
8
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詠み人知らず
越えるべき現実の渓の深さなど図れはしない霧中の足取り
7
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詠み人知らず
雨の日はオレンジジュースの紙パックペチャンコにして片附けてみる
5
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詠み人知らず
雨もよい少し寂しいそんな夜は 古里の山遠き日の夢
18
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舞
ま白なるポプラの綿の舞う頃の風は優しく札幌の街
9
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び わ
部屋の中野薔薇飾りていつくしむ真っ赤な花があちらこちら
8
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KEN
瀧越えて水尾枯れるまで濡れ行かば天へと誘ふ八重の石楠花
14
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詠み人知らず
まどろっこしい嫗の脱線話にも堪え 葬儀屋は営業スマイル
9
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詠み人知らず
悲しみに烟る巣を見て過ぎがてに置かれし厚意の言葉にのどよふ
14
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詠み人知らず
夏らしき埃の臭ひ立ち籠めて音もなく雨はライトに映ず
16
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葱りんと
まあいいや 楽しい気持ちになるために 明日花でも 活けてみよう
14
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葱りんと
会議ではなく飲み会で 否定的意見を述べた 後味悪い
6
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横井 信
あちこちで蛙が鳴いて出迎える無人駅から傘差し歩く
16
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夢士
真夏日の空を蔽ひし梅雨の雲一夜明くれば憂鬱の雨
13
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