山桃のお気に入りの歌一覧
ケンイチ
旅ゆかぬ日の気まぐれに手にとりてみし啄木にしたしみ初むる
10
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螢子
両の掌で掬ひし水が指間から垂るる滴に虹生まれたり
26
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聴雨
白秋のひかりのめぐる花々に結ぶゆふべの露のひとこと
10
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河のほとり
夕風に乱るる野べの行くすゑに宿りも知らぬ旅人の影
12
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浅草大将
尋ぬればむかしの春の跡もなくただ秋かぜのやま吹のさと
26
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京
会うと時空がゆがむ人たち十年前と十年後にはさまれている
1
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京
ここじゃないところにもあるパン屋のこと知らないままでお使いにゆく
2
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京
目に映るものをモノクロへ変換するための数秒間をください
2
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京
花屋かと思えばただのビルの入り口過ぎぬれば夕立の降る
2
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京
コンクリートに横たわるあじさいの色に似た日傘に雨は降る
2
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京
起きようと触れた右手はまだ夢の中にいたらしい 動けなくなる
3
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京
電波塔にひびくかすかな伝言は白いさそりのような雲だ、と
2
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京
飛行機が星をかすめてすこし欠け乗客ひとりまたひとり眠る
6
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京
ちかちかと別れを告げる星になら秘密を教えてもいいと思う
10
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京
照準を定めてどこかのスイッチを切るそんなふうにして生きている
5
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京
明日のサラダを冷蔵庫に入れ眠るすこしずつひえてゆく世界よ
1
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さくらこ
蟷螂を染める朝焼け もう人を欲しがらないでいい秋になれ
12
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京
まるで歌うみたいに左側のドアが開き続ける朝のビニール傘
1
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芳立
たぎつ瀬の血汐のままにあかねさす君の刃よいまわれを刺せ
9
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紫苑
ゆふだたみ手向の山にくにたみの嘆き募れる雨やめたまへ
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