うたの一覧
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金魚藻
なにごとも如意の叶わぬ生ならば吾を堕児せよ無人の列車
6
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石川順一
マスクから洩れる笑いが分からない落ちて来るのは重い本だけ
11
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石川順一
散らし寿司赤いワインが気に成るがトマトジュースかはたまた何か
10
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千映
小学校給食脱脂粉乳に青紫のコーヒー沈む
8
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関山里桜
蝋燭の火影に読めり 文殻と呼べぬ手紙の「貴女」の文字を
10
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横井 信
帰り道 電車で開き ホッとする みそひともじの 無限の世界
21
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横井 信
晩秋の 日差しを浴びて ほぐれてく 疲れた気持ち 静かな道で
9
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千映
ボランティア余興担当吾の仕事喜ぶ顔を浮かべチョイスする
8
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Akko
歌舞伎座の つやめく赤と かさなる藝の 見えぬ汗との 妖しく光る
7
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千映
寒暖の差がこたえると翁媼吾は感じないきっと鈍感
7
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Akko
銀座歩けば ブランドショップ それよりも おしゃれな男女 年齢制限なし
6
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あんとん
トレパンのゴム 通せなくても 作業着の チャックの補修 出来ちゃった
5
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千野鶴子
絞っても何も浮かばぬこの頭空気を入れて逆さにして振る
5
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とはと
送風と紙が捲れて首筋の主人残して「紫煙」と書く手
5
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水海はるこ
ぴったりのくぼみを見つけたから僕はくぼみの形で春まで眠る
14
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工藤吉生
時計屋にしばらくいたら本当の時間がわからなくなっちゃった
7
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角谷守
落葉に蝉の抜け穴うずもれて君の黒髪セピアに変わる
8
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角谷守
群青が地平へ向けて磊落しその分僕が虚しくなった
7
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角谷守
自販機の灯火を結ぶ先の闇ダークマターが立って見ている
6
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角谷守
見返しに夢書き立つる古書見つく 「叶えやらん」 書架に戻せり
6
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