うたの一覧
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音蔵 雅秀
恋欲し 与う愛とは 違うのに 熱に浮かされ錯覚多し
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音蔵 雅秀
随分と 痛み和らぐ霜焼けに 春すぐそこと 己が身で知る
3
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舞
乙女子の恋まだ知らぬうすさくら染むほほ映える如月の雪
11
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び わ
動揺の故郷口に手が動くかの山兎かの川小鮒
4
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しらず
黒い鯉が昼思い暗い水面ゆらりゆらす時宵は夜半に
0
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しらず
側溝にて息絶えし梅の花弁は香らぬが銀河に似たり
1
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しらず
岸と岸の真ん中に立ち欄干にもたれ岡崎京子を想う
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しらず
吸いたくもなく吸うマルボロの先の燻りの中に梅の喩えあり
4
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横井 信
ひと仕事終えて春めく田園の濡れた歩道にそっと踏み出す
10
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継海
おはじきを弾いた指先変わらずに涙を乗せて新しき春
3
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痴光山
春暁に詠み止し浮かびうとうとと 思案しをるは夕の献立
3
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ななかまど
湯気のたつ炊き立てご飯にばっけ味噌 春の珍味とあなたは言いき
13
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兎桃
ホテルから東の方に目をやれば囲いを乗せた首里城の丘
5
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トウジさん
気温まで計り知れなく変幻す名付けるならば「カオス東京」
4
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老恋
涅槃会や信心足りぬ凡人の仏具眺めてそろばん弾く
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谷真澄
取り柄なき平凡な人生でよかったに平々凡々その難しきこと
6
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谷真澄
夜ごと夜ごとに嫌でも一度は目を覚ますことが決まりの生活とはなれり
2
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谷真澄
静けさに外を見やれば落日の茜に染まる我が一生かな
6
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音蔵 雅秀
上下共 肌着三重から いつ抜ける 三寒四温が狙い狂わす
2
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音蔵 雅秀
ポーズとる 着飾る前のマネキンは 何処か物憂げ 女人の陽炎
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