時の番人のお気に入りの歌一覧
波端
靜謐の守手なれば水仙は古道に添ひて森は闃たり
7
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浅草大将
蛍火も消ゆるばかりに涼しけれ月の玉散る川のさざなみ
15
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聴雨
夕されば蜩いよよ侘びなきぬゆく七月に我が身重ねて
22
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聴雨
天ざかる鄙ににほへる花みづき月なき夜に月を待ちぬる
18
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加祢
息白く見上ぐ空よりふり落つる雪は薄らに野辺を敷きゆく
24
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聴雨
朝まだきひがしの窓に雨を聞き硯の海にみずをたたへむ
9
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聴雨
つはぶきの花の命の短かさを知るや知らずや冬木立哭く
13
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聴雨
小夜の雨ぽつと落ちれば渇筆のやうなる聲で鷺の応ふる
13
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三沢左右
あやにくの真闇夜きみを乗せてゆく雷よりも速きタンデム
9
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恣翁
鴨川の岸の柳は 霞みたる東山背に 煙るがに見ゆ
16
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ぜんまい時計
むらさきの 房ゆ垂るる あまの水 消ゆるを惜しみ しばし手に受く
8
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痴光山
ぽとぽとと梅雨の晴れ間に落ちて積む のうぜんかづらの濃き夏のいろ
11
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