美生子のお気に入りの歌一覧
茂作
夏ながら朗ら朗らにうぐひすの 鳴けば忘るる今日の暑さは
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継海
立夏なる暦の中で文字踊るスカイブルーの空から燕
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横井 信
かたばみの薄紫の花の咲く畑の隅でいちごをかじる
12
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茂作
春の菜を終へて畑打つ翁らの 背中に汗沁み夏やたつらむ
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小林道憲
芽吹きたる命のままに萌えいだす若葉となりて今を生きたし
5
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Aquarius
発症後なんで五年も気付かない人のことなら名医なのだが
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ななかまど
いたずらな初夏に吹く風枝先の葉をうらがえし若葉踊らす
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滝川昌之
母の日と子どもの日との距離感に毎年父は近づけずいる
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うすべに
ゆく春を惜しむひとふさ藤は散り 夏に手を振る桐のむらさき
10
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へし切
風かほる五月の空に鯉のぼりおよぐ姿も今はなつかし
10
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ななかまど
みどり濃き森をたどれば初夏の陽は夏を装おう照明となる
12
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兎桃
山行けば名を知らぬ鳥繁く鳴く汝の縄張を侵す気なくに
7
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さえね
倒れたる父の日めくり三月のままめくられず五月となれり
7
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横井 信
水口をそっと開いて夏に来る風の涼まる五月の田んぼ
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三條
「あなたには興味がない」と言うようにグループラインが既読で終わる
6
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茂作
櫻もち春は行けどもかぐはしき 花のかをりを持ちて歸らん
15
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リクシアナ
半世紀流浪の果てに帰郷すと書いて始めるエンディングノート
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舞
蛍光の消えた都会の川暗く映すネオンの影の揺蕩う
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リクシアナ
学舎に画架を並べし朋からの手紙の束の褪せぬ白さよ
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波端
初夏の海桐花に蝶の羽根の震る異界の空の靑透かしてむ
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