波江究一のお気に入りの歌一覧
紫苑
初ものの芹たぎる湯に泳がせつはるか異国の囚獄おもへり
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芳立
ライ麦の実りの光わたりけむサリンジャー氏の終の心に
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芳立
生まれくるめぐみうるはし野の風を駆りて上れる虹のうつつは
11
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久哲
少年に道を尋ねる少年がいずれは通る道を尋ねる
13
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東娘
モボなりし祖父の陽気なヴァイオリンついに鳴らざる戦後をおもう
22
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猿ノ丞狂介
年をへて人の鏡となるはずも塵のかかりて目も曇りけり
17
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メガネ
道端に名もなき花のあるやうにうたの生きゆく世を思ひけり
82
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東娘
故ありて去なむと言へど思ひ出でよともに詠ひしこの日月を
27
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まき
きみという名の日だまりで背伸びする猫になる僕 外は粉雪
15
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falcon
白き手に「ライ麦畑・・・」の本かかへ君走り来し鈴懸の道
11
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ほたる
「青い鳥」追うのをやめて立ち止まるわたしの中に生まれる宝石
14
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浅草大将
思ひ出は積もりも敢へずふる里の土に消えゆく春の沫雪
15
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芳立
ぶつぶつとつぶやく男に手を出すなそいつはきつと歌を詠んでる
20
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光源氏
かげろひしほつえの月を見やるほどしづる此の身に露は宿りし
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宙(そら)
何處までも 眞直ぐ續く 想ひ乘せ このままどこか 遠くに行かう
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東娘
ジーンズの尻ポケットにはジンの壜 ハイウェイ沿いの墓地にたたずみ
10
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雲のジュウザ
その弓を 弾くより手を繋ぎ 輪になり 酒を 酌み交わそうぞ
14
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仁 呼
ちはやふる 熊野の神の おはします 八咫烏鳴く 高杉のうえ
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浅草大将
はや今朝は比良が嶺おろし雪消えて鳰照る湖に霞のぼり来
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只野ハル
観覧車 ひとまわりして 降りるとき 違う世界に 着いたらいいね
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