夕夏のお気に入りの歌一覧
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舞
踏まれてもまた踏まれてもこの地こそ我生きる地と野の花は咲く
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うすべに
漁火のほのめく沖をながめれば朝の港のせりの聞こえる
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継海
出遅れも追い上げ開始湧くターフ わずか二分が明日への希望
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継海
「まあだだよ」樟脳匂ふ祖母の背に しがみつくのが大好きだった
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うすべに
噴き出した泡のむこうに青い海ラムネの匂いの呼ぶ夏休み
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痴光山
散り急ぐ花の枝には早や若葉 移ろふ樹々を春な急かしそ
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横井 信
故郷へ急ぐツバメの気まぐれにすいと横切る桜咲く丘
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水無月
ひっきりなし蜜お目当てに小鳥たち我が家の春は千客万来
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仙人の弟子
寅さんを見返すたびに思ひ出すスマホなき世のおおらか空気
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舞
打つ鐘の絶えてあら玉新しき朝日に向かい合わす両の手
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雅音弁天
宝田の 玉土鋤込む 初日かな 床東雲に 染める瑞兆
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舞
遊んでは疲れを知らぬ子のように私を染めて積もる雨音
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天野まどか
骨折れて廃れた傘を偏屈にさして出かける今日もまた雨
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トウジさん
青春は心の中の宝物蕾のままに残る桜よ
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秋蒔こむぎ
花びらを両手いっぱい笑う子もいつか切なさ知るのでしょうか
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舞
ひと知らぬ み山雪の間 福寿草 秘めやかに咲く北国の春
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洩矢転石
「桜より梅が好きよ」ときみはこの春に誰かと笑うだろうか
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澪子
里山の落葉と雪に埋もれつつ春風を待つかたくりの花
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トウジさん
更けてなほ呷る盃君おもふ相伴するよと泣く虎落笛
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舞
ギヤマンの 深き琥珀の 火の酒に 揺れる氷りの 音のかそけく
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