茂雄のお気に入りの歌一覧
恣翁
虐ぐる 「時」の重荷の奴婢たるを 拒否せましかば 君酔ひつべし
12
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コーヤ
風強き昨夜ころげた団栗は落ち葉の上で背比べをして
11
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野々花
逆さまに珈琲飲み干す青年の胡桃のような喉に見とれる
13
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粕春大君
朝まだき綿を羽織りて石を踏めばそよ吹く風に梅の香ぞする
31
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舞
妻の足揉んでやりつつポツポツと今日のことなどともに語りて
17
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舞
万葉のひとまた見上ぐ飛ぶ鳥の明日香の里の大空の青
10
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恣翁
海の底の魚つつきたる胎内に 児や生くるまま 動きたるらむ
17
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葱りんと
はらはらと 落ちた花びら 肉厚で だから何故だか 爪立て苛める
6
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恣翁
梨齧り 残りし芯を 魚の餌に捨つれば 齲歯の痛み止むなり
18
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へし切
老いそめてさらぬ別れの切なきに憂ひ嘆けば髪はや白し
21
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恣翁
如何にぞや 農夫餓死する 世の中に 遊休の田の一つも無きに
14
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野々花
すすき野に心放てば返り来る夕暮れ色の寂しきこだま
20
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詠み人知らず
悔し気にこつんと土を叩くがに命を終えし団栗拾う
13
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桜園
ひさかたにおとずれくれし叔母の手につやつや光るなすが三個
10
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恣翁
日射しのみ吸ひ込み 腹し膨らませ 行き倒れたる飢餓の子供ら
14
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只野ハル
秋の夜ウイスキーでも呑みながらジャズを聴こうか指を弾いて
15
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舞
陰日向選べぬままに落ちた地で根を張りて咲く花逞しく
28
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舞
鈴虫を夢やうつつと聞きながらつれなく明ける独り寝の秋
26
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舞
吾が胸に花ひとつ有り見る人も知る人も無く密やかに咲く
31
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舞
誰がために紅つけ初める恋うるべき名もまだ知らぬその唇に
28
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