鍬乃呑のお気に入りの歌一覧
詠み人知らず
一度だけ祖母に尋ねた戦時中沈黙の後の「話したくない」
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短冊
安かったキャンドルの火が最後まで燃えるかどうか観察してた
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短冊
失敗のお米みたいにかなしさが体の芯に残っています
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短冊
親戚が食べるとかいう寿司を待ちふたり車でケータイいじる
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短冊
知る人のいないお通夜の受付で仕方ないから夫と話す
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短冊
自動車に疲弊を乗せてぶっ飛ばす奴らを徒歩で追い抜くつもり
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短冊
仮通夜はしみったれてて病気とか昔話が延々続く
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己利善慮鬼
息止めて開くドアから踏み出せば駅のホームに春が来ている
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野々花
さよならを言わないままで別れたらあの日のままに涙が苦い
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千映
ふるさとの町は変化し今はもう河津桜が満開と知る
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中川 春
花を見て綺麗と言ったあの頃を思い返して綺麗と言った
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佐藤水村
古本の匂ひ懐かしなんべんも読みしヘッセをまた買ひにゆく
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灰色猫
最期まで 誰にも話せぬ 秘め事を 抱えたような 心の痛み
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工藤吉生
生命を恥じるとりわけ火に触れた指を即座に引っ込めるとき
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詠み人知らず
幼年の残忍性が公園で 袋に詰めた 猫 蹴り殺す
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けら
いつの間に振り返り見てばかりいる したかった事しなかった事
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亜貴
もう片手ほどしか着ない制服が部屋に静かに佇んでいる
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秋日好
定まらぬ旅の予定を表にする未だ心は動かぬままに
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からしニコフ
恐ろしく思い出せない昨晩の夢を上書きする夢を見る
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らむね
たくさんの笑顔で笑う友だった 黒いハガキに君がたたずむ
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