恣翁さん
のうた一覧
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湯沸しの 滾る音のみ 薄暗き 茶の間に響く 日曜の朝
平成二十三年八月二十一日
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涼しいせいか、勤めが休みの家人...
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冬青の木の 根元を蟻に 引かれゆく 屍となりし 雀蜂観る
平成二十三年八月十九日
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生命が躍動する夏から秋に、季節...
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靴底の 砂湿らせて 海へ続く 小径に靄の 下り初めぬなり
平成二十三年八月十八日
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ことばがきを考えていた時に不意...
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仄暗き 湯船に落ちし 円座虫 掬えば徒に 伸縮しけり
平成二十三年八月十八日
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円座虫:ヤスデのことです。
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白き腹 翻す魚 躍りつる 空に疎らに 星瞬けり
平成二十三年八月十七日
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暮れ方の 海の匂ひは 冷たくて 仄かに青み 肌に纏はる
平成二十三年八月十七日
22
三男とツーリングで若狭に来まし...
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セシウムの 見えざる脅威 浸み込みし 苦海の泥の 連綿と殖ゆ
平成二十三年八月十七日
10
放射能に汚染される下水処理場の...
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黄昏の 川の火影は 灯籠か 樒匂へる 盂蘭盆会かな
平成二十三年八月十六日
21
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ゆく夏を 惜しみて鳴くや 蜩の 聲聞く朝に 秋ぞ来にける
平成二十三年八月十六日
16
よく聞いていると、ヒグラシは朝...
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久々の 路面吸ひたる 涼雨にも 凋みし儘の 鉢の朝顔
平成二十三年八月十五日
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盆の夜の 広場に集ふ ペルセウス 流星群を 見る同期会
平成二十三年八月十四日
19
お盆の時期に、1年ぶりに再会す...
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休日の 中学校の 黒板に 消し忘れたる 幾何の図の在り
平成二十三年八月十三日
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一条の 黒き蜥蜴の 干涸らびは 車道の上に 光りにけむか
平成二十三年八月十二日
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甘藍の 紙のやうなる 千切りに 母慕ひつつ 独り平らぐ
平成二十三年八月十一日
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母が刻んだキャベツの千切りをよ...
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置き去りの 箒の柄から 巧妙に 糸張り渡す 蜘蛛見つけけり
平成二十三年八月十日
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鴉群れ 芥に混じる 無花果を 人も恐れず ただ啄めり
平成二十三年八月九日
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休日の散歩時に見掛けた光景です...
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風吹けば 果てしなき野に 草靡き 天包に似て 全てを覆ふ
平成二十三年八月五日
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勅勒の川 陰山の下 天は穹廬...
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日の暮れを 待つかのやうに ひっそりと さびしい胡麻の 花咲きにけり
平成二十三年八月四日
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暑雨止みて 軒の滴の 乾く頃 虹陽に断たれ 人ぞ出で来し
平成二十三年八月三日
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暑雨 涼初めてよぎり 高雲 薄...
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白雨過ぎ 海松茶に川の 色変はり 擬宝珠の暮れに 濡れて光れり
平成二十三年八月二日
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帰省中の一昨日の夕方、周りが真...
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