恣翁さん
のうた一覧
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狭くとも 分け隔てなく春来たり 庭ゆ蒼天 仰ぐに足れり
平成二十五年三月七日
36
竹 密にして 能く水を通じ 花...
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朝夕の鐘 部屋に聴き 楼上ゆ 往き交ふ船を空しく望む
平成二十五年三月六日
20
炎涼昏暁苦推遷 不覚忠州已二年...
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望月を仰ぎて 貝の開きては 月の滴を滲ましむなり
平成二十五年三月五日
23
三月は貝がおいしい時期です。そ...
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杯干さで 思ひ出の地に発つを惜しむ 我が詩加へな 君が棹歌に
平成二十五年三月四日
20
黄鶴西楼月 長江万里情 春風...
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上巳迫り 河津桜の綻びて 風寒けれど春近付けり
平成二十五年三月一日
30
上巳は、桃の節句のことです。
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浮かれ女の艶めく脂粉に 我が君の魅せられぬがに見張りてしがな
平成二十五年二月二十八日
20
河橋の酒旆 風軟らかに 候館の...
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酩酊し 帰る路すら危ふきに 神酒を献じて月添はしめむ
平成二十五年二月二十七日
22
共に年華の好きを喜び 来たりて...
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熱狂と青き驕りに酔ひ痴れて 情熱をもて堕ちてみまほし
平成二十五年二月二十五日
30
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閑林に 斧の響きを谺させ 得たる薪を酒に換へてむ
平成二十五年二月二十一日
41
崖路朝踏紫嵐攀 澗橋夜担明月還...
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両の手を 頭の後ろに組みながら 顰めっ面で歩き回れり
平成二十五年二月二十日
26
自分では気がついていませんでし...
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春浅き東風に 柳の揺れたるを見で 流離の疾きを厭へり
平成二十五年二月十九日
29
岸を夾む垂楊 三百里 秖だ応に...
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万物を蘇らする糠雨に 争ひ出づる庭の雑草
平成二十五年二月十八日
39
昨夜 一霎の雨 天意 群物を蘇...
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扉の前で 君の嗚咽を聞きつれば 其の儘 廊下に立ち尽くしけり
平成二十五年二月十五日
35
学生時代、片思いの女性が恋人と...
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胡人吹く櫓の笛の響くごと 一夜の風に梅花散り飛ぶ
平成二十五年二月十四日
21
雪浄くして 胡天 牧馬還り 月...
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縫ふ手止め 額に眼鏡押し上げて 何の用かと目を遣る老女
平成二十五年二月十三日
31
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流れ踏み日影乱して 鵲の声に 童子の顔を出しけり
平成二十五年二月十二日
26
馬蹄 水を踏みて 明霞を乱し ...
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春風は 愛しき人にあらざるに 慰めむがに 孤閨に入れり
平成二十五年二月十一日
29
燕草は碧絲の如く 秦桑は緑枝を...
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目上ぐれば 冷たき雲の垂れ込めて 春の薄日ぞ 暮れかかりける
平成二十五年二月十日
31
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君思ふ言葉呑みたる吾に替はり 涙の如く燭蝋垂らす
平成二十五年二月八日
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多情は却って似たり 総べて無情な...
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読まむとて 机に積みし文献も 今日は眠気を唯誘ふのみ
平成二十五年二月七日
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