恣翁さん
のうた一覧
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万物を蘇らする糠雨に 争ひ出づる庭の雑草
平成二十五年二月十八日
39
昨夜 一霎の雨 天意 群物を蘇...
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扉の前で 君の嗚咽を聞きつれば 其の儘 廊下に立ち尽くしけり
平成二十五年二月十五日
35
学生時代、片思いの女性が恋人と...
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胡人吹く櫓の笛の響くごと 一夜の風に梅花散り飛ぶ
平成二十五年二月十四日
21
雪浄くして 胡天 牧馬還り 月...
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縫ふ手止め 額に眼鏡押し上げて 何の用かと目を遣る老女
平成二十五年二月十三日
31
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流れ踏み日影乱して 鵲の声に 童子の顔を出しけり
平成二十五年二月十二日
26
馬蹄 水を踏みて 明霞を乱し ...
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春風は 愛しき人にあらざるに 慰めむがに 孤閨に入れり
平成二十五年二月十一日
29
燕草は碧絲の如く 秦桑は緑枝を...
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目上ぐれば 冷たき雲の垂れ込めて 春の薄日ぞ 暮れかかりける
平成二十五年二月十日
31
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君思ふ言葉呑みたる吾に替はり 涙の如く燭蝋垂らす
平成二十五年二月八日
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多情は却って似たり 総べて無情な...
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読まむとて 机に積みし文献も 今日は眠気を唯誘ふのみ
平成二十五年二月七日
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春てふに 水面に波紋描きたる冷雨 釣り手の蓑に沁み入る
平成二十五年二月六日
20
春の半ば 平江に雨ふり 円文 ...
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底冷えの 春まだ浅き高殿ゆ 望む暮景の愁ひ知るかは
平成二十五年二月五日
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暮景 千山の雪 春寒 百尺の楼...
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霜融けて 日脚延ぶるに 春草の萌えて 積む雪半ば消えたり
平成二十五年二月四日
31
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花魁の歌舞秀づるも 行く末は 廓の外に塚累々たり
平成二十五年二月一日
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尽く是れ 離宮院中の女 苑牆城...
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年を経て産まれし娘 愛ほしく 幼時の衣を捨つる能はず
平成二十五年一月三十一日
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其処な人 何処にか住む 訛りから もしや妾と同郷ならむか
平成二十五年一月三十日
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君の家 何処にか住す 妾は住し...
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明月は 波の立つとも沈むまじ 然ればこそあれ 心静かに
平成二十五年一月二十九日
20
念慮に一毫も差へば 酬応は千里...
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時に聞く 碁石打つ音 障子透く淡き光ぞ 碁盤に満つる
平成二十五年一月二十八日
21
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寒き夜に 梅の堪ふとも 独り寝の 玉の肌に霜を寄すまじ
平成二十五年一月二十五日
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花 去年に比して多きこと幾枝ぞ ...
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バラバラと音立て散れる山茶花の淡き花片は桜貝かも
平成二十五年一月二十四日
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蕗味噌を塗り立てて焼く筍は 酒の肴の至高なるかも
平成二十五年一月二十四日
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掘りたての筍に蕗味噌をいっぱい...
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