恣翁さん
のうた一覧
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雪半ば消えて 砂地に草芽吹き 竹裏に花兄 人知れず咲く
平成二十四年二月二十一日
18
細草 沙を穿って 雪半ば銷え ...
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斜陽射す 香りゆかしき梅が枝に 我に先んじ 蜜蜂訪へり
平成二十四年二月十四日
22
東風 剪々として 簾帷に入る ...
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徒に春尋ねしが 我が庭の 梅が枝芽ぐみ 春其処に在り
平成二十四年二月十日
16
尽日 春を尋ねて春を見ず 芒鞋...
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一時に春立ち 煙雨暖かく 氷を解かし 波紋拡がる
平成二十四年二月七日
12
柳 気力無くして 枝先づ動き ...
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頂の白く曇れば 条をなし 羽毛の雪ぞ 吹き下りにける
平成二十四年一月三十日
17
昨夕、東京に戻る時にもちらつい...
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紅き実を 埋めらるなり 藪柑子 幽かに響く 雪の音かも
平成二十四年一月二十四日
12
昨夜、雪に埋もれる藪柑子を想像...
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紛々と 降り頻りたる初雪は 烟立てたる 川面に消ゆ
平成二十四年一月二十日
21
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富士山を 彼方に望む 貨物船 運河進めり 陸往くごとく
平成二十四年一月十七日
13
干潮時の干潟から、江戸川運河を...
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枝の雪 千々に落として 愛でたるか 鴉飛び立ち ねぐらを目指す
平成二十四年一月十五日
13
南谿得雪真無値 走馬来看及未消...
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喧しき 庭に下りたる 寒雀 忽然去りて 後に声無し
平成二十四年一月十四日
15
百千の寒雀 空庭に下り 梅...
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霜置ける橋に 残れる足跡を 照らす 旅籠の屋根の上の月
平成二十四年一月十日
17
晨に起きて征鐸を動かす 客行 ...
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冷やかな 朝の空気の描きたる 残酷なほど露なる景
平成二十四年一月六日
16
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尖りたる 山毛欅の梢に 残る雪 冷たき月に 風花と舞ふ
平成二十三年十二月三十日
11
家人と義母の日頃の慰労に、温泉...
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その端に おもひの丈を 掛けませば 傾くまでに いと細き月
平成二十三年十二月二十七日
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昨日の夕方に懸かった、糸のよう...
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灰色の 寒き木枯らし 吹き抜けて 煙ぞ低く 地を這ひにける
平成二十三年十二月二十日
16
私が子供だった頃は、この季節の...
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炉に燗を つけたる吹雪 苫舟に 寝たる秋雨と 比べて如何
平成二十三年十二月二十日
9
窗外 正に風雪 爐を擁して...
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臘月の 比叡颪に 凍てつきし 枯れ枝の鶸や 喉痛むらむ
平成二十三年十二月十八日
16
昨日は、琵琶湖の湖面に毛嵐が立...
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葉を落とし 露になりし 鸛の巣を 酔ひに任せて 数へたるかも
平成二十三年十二月十三日
13
斜日 低山 片月高し 酔余 行...
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道端の 黒き裸の樹の枝は 鋭く夜空 突き刺してけり
平成二十三年十二月七日
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冬の陽は 空気に漉され やはらかく 干せる蒲団に 当たりて居りぬ
平成二十三年十二月五日
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