恣翁さん
のうた一覧
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立ち上がり 上着の襟を正せしが ズボンの膝の無残に膨る
平成二十八年二月一日
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先週の金曜日阪急池田駅近くのか...
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朦朧と 闇に真白く 吐き出せる魂のごとくに 息彷徨へり
平成二十八年一月三十日
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黒塀の奥より高くカラカラと 格子の音の響きたりけり
平成二十八年一月二十六日
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鳥の羽根 打ちたるごとき梭の音を 慕ひて覗く手機工房
平成二十八年一月二十四日
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枕灯の芯細むれば 窓越しの森に映れる影も遠退く
平成二十八年一月二十二日
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松の薪燃えて 俄かに部屋中を 銅色に明く染めけり
平成二十八年一月十九日
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余りに寒いので、那須に居た頃借...
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自堕落な立膝の口に 咥へたる椿一輪 房楊枝かな
平成二十八年一月十八日
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房楊枝を使って歯磨きをする女性...
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鱒寿司を解けば 強き笹の葉の痼りて 輪っぱの縁に圧したり
平成二十八年一月十七日
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手盥の冷たき水に犇きて 寒蜆 闇にささめきつらむ
平成二十八年一月十六日
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噦りつつ 在郷の唄を口遊む女や 誰にいびられてけむ
平成二十八年一月十三日
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凩に 三味線の音のきれぎれに 妓の嬌笑の 夜を籠めて冴ゆ
平成二十八年一月十日
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御代はりの焼酎遅く 灰皿の吸殻ばかり堆きかな
平成二十八年一月七日
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綿のごと疲れながらも 寝苦しく 早鐘撞くがに 鼓動の聞こゆ
平成二十八年一月六日
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生臭き 修羅に憑かれし人間の魂 彷徨へり 海月となりて
平成二十八年一月三日
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昭君の望郷の思ひ 玉と凝り 苔むす枝に梅花と化しけむ
平成二十七年十二月三十日
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苔むす枝に玉を綴り ・・・・・...
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掌に止まるタテハの翅の息すがに 少女は展く 文庫の本を
平成二十七年十二月二十九日
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暖房の効きたる部屋に入る外気 柔らかき針 頬を刺しけり
平成二十七年十二月二十三日
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羽子板の羽二重の頬に 針刺しし幼心を懐かしみけり
平成二十七年十二月二十一日
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羽子板の羽二重の頬 なつかしむ稚...
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稽古着の藍に 夕日のほんのりと色差し 面に紫に映ゆ
平成二十七年十二月二十日
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本日の稽古納めで、稽古の相手を...
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シンシンと鳴る鉄瓶ゆ 魚のごと無表情に 白湯 湯飲みに注げり
平成二十七年十二月十九日
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