紫苑さん
のうた一覧
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ビーカーに満ち来る水の色はあを夜の底にゐて雨音を聞く
平成二十三年十一月六日
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娼婦なるかに接吻を拒みをり身を夕映えに撃ち抜かれつつ
平成二十三年十一月六日
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白鳥の渡り来してふ友の住む陸奧に地震いまだ止まざり
平成二十三年十一月三日
14
まだ三日にあげず余震があるようで...
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野放図な薔薇の蔓も霜月のこゑ聞きつれば仄か紅葉す
平成二十三年十一月三日
12
今年は紅葉が遅いですが、夏の間伸...
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罪負うて限りをゆかな手を零れなほも満ち来る紺青の海
平成二十三年十一月二日
9
本歌: 罪あらば罪ふかくあれ紺...
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朝には桃いろの香を残ししに月のもとにぞ菊うつろひぬ
平成二十三年十一月二日
12
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まなうらに燃ゆる雛罌粟日に透けるししむら爆ぜて緋に散らまし
平成二十三年十月三十一日
8
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残んの火ひときは明しベテルギウスは遠き奢りの過ちに似て
平成二十三年十月三十一日
12
ベテルギウス……オリオン座の右肩...
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一刻を遅れて帰る道すがら夜明けの猫は吾を待ちをりぬ
平成二十三年十月三十日
6
いつもより小一時間も遅れたのに、...
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ひとを恋ひ惑へる果てに渡りえぬ川に渡せる夢の浮橋
平成二十三年十月二十八日
24
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君愛でし首の黒子を覆ひつつそぞろ語らぬ薔薇のスカーフ
平成二十三年十月二十七日
13
本歌はありますが、詠んだ方とは何...
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主なきメツトは芝を転々と韋駄天は風に捲かれて去りぬ
平成二十三年十月二十六日
13
MotoGPの事故の場面を見まし...
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ひと恋ふる熾火とも見つ乳頭に朱を点じたるマリアの涙
平成二十三年十月二十五日
6
本歌: マリアの胸にくれなゐの...
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汝と共に生きたしと言ひ換へられぬ死胎なるかの愛抱きつらむ
平成二十三年十月二十三日
8
「愛してる」を紫苑風に言ってみる...
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現世を離れて幾とせをみなごはイグドラシルの葉ずれ聞きけむ
平成二十三年十月二十二日
10
イメージ作歌に苦戦中……。
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放たるる礫を拾いともに欷くほかなき我は聖母にあらず
平成二十三年十月二十一日
9
重い現実を前にして、話したいこと...
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立ち枯るるミモザ錆いろ枝を抜け秋風はつか挽歌を奏づ
平成二十三年十月二十日
9
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剪定の枝あざやけし桜木の蓄へ初むるくれなゐのいろ
平成二十三年十月二十日
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病み猫をなだめつつ座す待合にサンスベリアは花を持ちをり
平成二十三年十月十九日
11
獣医さんの待合室には空気清浄効果...
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一輪のマリゴールドの蝶なりき朱鮮やかに花壇より立つ
平成二十三年十月十七日
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あまりに鮮やかなオレンジ色にびっ...
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