紫苑さん
のうた一覧
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冬凪ぐや恋をうたはぬ相聞に破船のねむりいよよ深みぬ
平成二十四年一月十二日
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嘴のするどき鳥の棲みゐたる蜜柑にふかくゆびを沈めぬ
平成二十四年一月十二日
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夕映えに還らな敗残の頬を寄せつつ小さき死を生きをりぬ
平成二十四年一月十日
6
上句、字数は合わせたものの「ん」...
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君が眸のふかきに揺らぐ陽炎よ蠢くものの翼は折れず
平成二十四年一月九日
12
twitterより転記。あまりに...
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地の吐ける煙の輪なるか泡沫か暮れなづむ世に茫洋の月
平成二十四年一月八日
7
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背に触るる指の傷は幻かひと日を終ふファスナーを上ぐ
平成二十四年一月七日
9
本当は「終(しま)ふる」なのかも...
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声のなき「わたしは乾く」回す手にふたり揺蕩ふ水の中の環
平成二十四年一月五日
7
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看取りの夜ひらく彼方の冬だより胸にしんしん粉雪の満つ
平成二十四年一月三日
11
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兄妹とたはむれ憩へ時おりは橋のたもとに吾を待ちてゐよ
平成二十四年一月三日
4
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金の眸の閉ざさるるとき星ひとつ枷なき川の面を流れゆけ
平成二十四年一月三日
4
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天翔る翼をもたぬ金の眸のふたつながらにゆるく閉ぢをり
平成二十四年一月三日
6
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てのひらに浅き呼吸を覚えつつ晦日の鐘をとほく聞きけり
平成二十四年一月三日
9
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紫煙もて我が香とやせむ剣太刀身を貫ける君の恋ほしも
平成二十四年一月二日
3
剣太刀…「身」の枕詞(「枕詞辞典...
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札飛ばしをみな七人歌留多会ははそはの母に歌教はりき
平成二十四年一月二日
5
実母には姉妹が4人、一番多い時は...
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終の日々家に過ごせる老ひ猫と年越しの鐘をとほくに聞きぬ
平成二十四年一月一日
8
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揺らぎゐる炎見守りつ現世を掬へる御手の柔きことなと
平成二十三年十二月三十日
2
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かき乱す手の神ならね蒼穹に天馬の骨の離れ離れ溶ける
平成二十三年十二月二十七日
2
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明け方に訪ひ来る人と戯れに食める林檎のかくも甘かり
平成二十三年十二月二十五日
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聖誕の夜に背くかに人通りすくなき道を仕事場へゆく
平成二十三年十二月二十五日
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波寄する荒磯を望み遠つひとまつの庵をけふこそ訪はめ
平成二十三年十二月二十二日
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とほつひと…「松」「待つ」の枕詞...
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