紫苑さん
のうた一覧
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利他といふ吾よりもっとも遠きものに憧れてみる夏の焦燥
平成二十一年七月十九日
3
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末までと言いて切りしにはたらかぬひとの狡さがたまらなき夜
平成二十一年七月十八日
8
人をお断りする自体愉快なことでは...
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誰からの知らせ運ぶや黒揚羽われの周りをしばし巡りて
平成二十一年七月十八日
11
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訥々と芸の継承を吾に語る老爺は農夫の手で酒を汲む
平成二十一年七月十八日
6
一度、能の後の直会(なおらい)に...
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あの縁あらば我が娘と酒を汲みなやみ語らうときもあらまし
平成二十一年七月十七日
5
浅草大将さまの本歌: あの...
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業という名のそのひとは我が肌にくろく輝く蝶をおよがす
平成二十一年七月十七日
7
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太陽を想うこころ凝れるひまわりはまぶしく勁し明くはかなし
平成二十一年七月十七日
4
水の精クリュティエと 太陽神ア...
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薄氷を剥がさば傷は血を噴かむさありてもなおひと恋う業は
平成二十一年七月十七日
4
たんぽぽすずめさまの歌に。 ...
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春鬻ぐひと多き街のかたすみに色づく桑のひとふさを食む
平成二十一年七月十六日
4
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青きバラ光る絹糸巨き豆ひとはどこまでその手拡げる
平成二十一年七月十六日
7
青いバラが遺伝子組み換えの産物な...
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オルガンの音にさそはれて立ち寄りし御堂はわれをやさしく迎ふ
平成二十一年七月十五日
5
人気のない教会で しばし自分と...
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風に乗る龍笛の音は翠から蒼へとうつり空へと消える
平成二十一年七月十五日
5
和楽器の音色が好きです。 自然...
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電脳のうみ泳ぎ切る二次元のきんぎょになれぬ真夏のひと夜
平成二十一年七月十四日
6
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走り去るくるまの音を背に聞きて怒れるごとく顔を振り上ぐ
平成二十一年七月十四日
5
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巴里祭に出逢い別れしひとありき記憶にねむるシャンパンの泡沫
平成二十一年七月十四日
15
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蜻蛉の迷い来たるを手につつみ闇に放てり迫るいのちを
平成二十一年七月十三日
7
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指を噛む虫捕らうるは吾の役でそを飼う夫は少年となる
平成二十一年七月十三日
6
迷ってきた虫は飼うので 捕まえ...
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楽しみは贖いし本ひらき初めインクの匂い吸い込める時
平成二十一年七月十三日
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飢えたるわれにてあれど逝くときは薔薇のごとき愛いだきたし
平成二十一年七月十三日
5
Bette Midler の ...
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潮の満ち干を語るひとよ なにゆえにかくも安らにすべてを容れる
平成二十一年七月十二日
2
「潮が寄せるように」 潮が寄せ...
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