艸介さん
のうた一覧
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週ごとに値の下がりゆく唐黍は 近付く夏の足音なりけり
令和三年六月十九日
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入道は青天井に倒れ臥し 大いに泣きて今日は夕立
令和三年六月十七日
23
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朝方のバスを待ちたるきみたちの 手と手の距離があはく恋しき
令和三年六月十六日
10
駅で見かけた学生カップル
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路地裏に涼を求めて飛び入らば 黒白の差に眩み白黒
令和三年六月十日
6
ほとんど真夏
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扉開かば横に流る雨粒に 差す傘もなく なすすべもなく
令和三年五月二十一日
7
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色のなき空より零る五月雨や 独り言ちても晴れるものなし
令和三年五月二十日
5
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余る字と余らない字と足りない字 音の切れ目と切れない音と
令和三年五月四日
4
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懐に飛び入り来たる小羽虫を そつと庇ひし風の強き日
令和三年五月二日
8
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先延ばし先へ先へとまた延ばし まだまだ延ばす 卯月の末哉
令和三年四月二十六日
6
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片隅に古老のやふに鎮座せし 植木鉢にも芽吹く青葉よ
令和三年四月二十四日
8
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音も無く散る春色を惜しむれど 写し叶わぬ 時の流れは
令和三年四月六日
5
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底知れずただ虚ろなるこの空に 蓋してしまえ いとしこの雲
令和三年三月二十八日
7
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既知にありて未知の闇たる「夢」なるは 今宵も出でて吾を苛む
令和三年三月二十八日
3
恐怖の本質が「未知であること」な...
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十年はあまりに重く また軽く 吾と汝の間に溝を掘りけり
令和三年三月十三日
8
片や「まだ十年」、片や「もう十年...
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堰を切り落ちくる天ぞあやしけれ まだ春先の花も見ざるを
令和三年三月十三日
15
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山の端を霞める雲は下り来て児を撫づ如く私を濡らす
令和三年三月四日
3
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茜色に染まる僕らを切り取ってラムネの瓶に詰めたあの夏
令和三年三月四日
0
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長閑なる弥生の宙を漂ひし 羽虫告げたる啓蟄の候
令和三年三月四日
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梅の香を胸いっぱいに吸い込んで 襟元緩む 春はすぐそこ
令和三年二月二十日
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蟠る思考に刺激が欲しくッて グッと呷ったソーダ一缶
令和三年二月十九日
5
酒は飲めないのです
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