さえねさん
のうた一覧
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たぱたっと雨降りはじめ夏の日の熱さに別れを告げる八月
令和元年八月二十六日
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行かざりし道のはたてはかぎりなく霞みておりぬ この道を行く
令和元年八月十六日
11
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水をすくひ指より落ちるその水の行方のごとき捨てた人生
令和元年八月十六日
7
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ごうごうと時の流れる音を背に川の前にて立ちすくみけり
令和元年八月十六日
8
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道端に水まく老女小さくて京都西陣夏の朝かも
令和元年八月十三日
5
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飲みかけのサイダーの泡少しだけ弱く生まれて消えてゆくなり
令和元年八月一日
4
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野分待つそのつかの間のしずけさがわれらのまちをつつむ夕暮れ
令和元年七月二十七日
10
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アップテンポの流行曲が流れてるぼくは下半身水没してる
令和元年七月二十五日
7
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窓からの夜風浴びつつひと缶のよなよなエールを何より愛す
令和元年七月二十五日
10
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水閣の端より水を見下ろせば水底の夏ははや終わりしか
令和元年七月七日
5
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夕さればよき風ふきてささがにの雲ひとつなき七夕の夜
令和元年七月七日
7
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寝苦しき夜は二人で南洋の魚になってベッドを泳ぐ
令和元年七月七日
2
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滅びゆくまちに生きればわがこともやがてきえゆくまぼろしならむ
令和元年六月十日
10
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こぼれたペンキ懸命に拭きてその後は菜の花畑のような雑巾
令和元年六月七日
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降るままに湯気となりゆく夕立を浴びつつ駆けてゆけよ 少年
令和元年六月六日
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星屑を散らしたるがに花ひらく朝顔の庭は美しきかな
令和元年六月一日
10
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競ふがに五月の山のやまどりの声こだまする峠みちかな
令和元年六月一日
8
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火葬場の喪服の姉の黒傘にみぞれまじりの春雨ふれる
令和元年五月二十九日
6
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ちりひとつなき青空よ新しき令和の御代を言祝げる空
令和元年五月十二日
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列島をあまねく浄め平成の御代の結びに降る雨の色
令和元年五月十二日
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